RATID -Realize A Thing In The Depths-

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JET STREAM SALMON / DEJI


1.Intro(track by DJ H!ROKi from 33records,Black Mont Blanc)
2.Jet Stream Salmon(track by DEJI)
3.Attaking Dharma(track by PUNPEE from P.S.G)
4.Black Mont Blanc feat.Black Mont Blanc -死男、TANNY THE VALLEY、家康、EGU- from 33records. track by SIRCHIN)
5.それもまた一興 feat.METEOR from Da.Me.Records. track by Y.O.G from SamuraiTroops)
6.胴田貫(track by DJ H!ROKi from 33records,Black Mont Blanc)
7.草野球のキャッチャー(track by SIRCHIN)
8.刺身のツマ feat.ZOE from SamuraiTroops. track by DJ H!ROKi from 33records,Black Mont Blanc)
9.skit(track by DJ H!ROKi from 33records,Black Mont Blanc)
10.なんばしょっとか(track by SIRCHIN)
11.THE FACT(track by DJ SHIBAKI from buki)
12.プロジェクト X(track by DEJI)
13.下衆 who's back(track by SIRCHIN)
14.ジャンクフードヘドロ2009 feat.KEN THE 390、METEOR(Da.Me.Records). track by SIRCHIN)

★★★★★★★☆☆☆

DEJIの3rdアルバム。2009年6月3日発売。

独特なイントネーションで下町イズム溢れる言葉をムリムリ捻り出すスタイルは、派手でこそないものの、日本のラップスタイルの中でも相変わらず独自の立ち位置を占めている。老後の人生観を綴る「草野球のキャッチャー」の設定や、「それもまた一興」での "最近私いいことない 取りとめの無い話 トリートメント変えたくらいが関の山" なんてラインは、彼ならではのセンスだろう。

前作では多すぎる客演と入り乱れる様がただのお祭り騒ぎと化し、1stアルバムにあったワビサビだとかなんだとかを無かったことにしてしまっていたが、本作は2ndと1stの間のバランスを上手く取ったと言えるのではないだろうか。正真正銘のポッセカット「Black Mont Blanc」だって良い出来だ。DEJIがクッションとなって他のアクの強いメンツを活かしている。

それでもやはりキモはソロ曲。正直に言うと中盤まではそこまで秀でた楽曲があるわけでもないのだが、今回は後半からが本番だ。特に早めのピッチで飛ばす「なんばしよっとか」は面白い。 "父ちゃん母ちゃん 手塩にかけて育てた息子がラッパー..." なんてリリックは、日本におけるラッパーの立ち位置を、残酷にもよくわかっていると思う。1st収録の「握りこぶしざえもん」も同じところに源泉があると思うが、このあたりの自己とHIPHOPに対する価値付けに、DEJIの強味がある。とは言え、この価値観がHIPHOPのある点での核心を付いている限り日本のHIPHOPはこうした言葉を笑い飛ばせない状況が続くわけで、そうなるとDEJIのHIPHOPが「リアル」でなくなるときこそ、HIPHOPというジャンルに希望が生まれるという推測が成り立つのはなんとも皮肉だ。日本のHIPHOPがこんなだからこそ一部の琴線に触れるDEJIのユーモア溢れる言葉は、だからこそ痛い。

そんなわけで、「なんばしよっとか」からの、日の目を浴びずとも必死に仕事をこなし生きるしかない「プロジェクトX」、下衆のための下衆チューン「下衆who's back」の流れは泣ける。そして最後に控えるのは、それでも仲間たちと前を向いて、 "経済的に勝つことが必須 地に足つけ生きる人にピース" と締める「ジャンクフードヘドロ2009」だ。名曲。

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18:55 | DEJI | comments(0) | -

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