RATID -Realize A Thing In The Depths-

新年度からは下ネタを言わない。
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ANOTHER SIDE / V.A.


1.INTRO(T.A.K.THE RHHHYME) 
2.ANOTHER SIDE(T.A.K.THE RHHHYME,DJ OASIS,Q,K DUB SHINE) 
3.NATURAL ESSENCE(T.A.K.THE RHHHYME,JOHHN) 
4.ANOTHER SIDE REMIX(T.A.K.THE RHHHYME,DJ OASIS,Q,K DUB SHINE) 
5.OUTRO(T.A.K.THE RHHHYME) 

★★★★★★★☆☆☆

T.A.K.THE RHHHYE主導で覚醒剤撲滅をテーマに制作されたミニアルバム。1999年8月4日発売。中古店でCDを見かけることはあまりないが、現在はiTunesでも配信されているよう。

今となっては、なんといっても「
ANOTHER SIDE」の組み合わせに惹かれる。全員互いに共演経験がある、近しいメンツでの渾身の一曲。覚醒剤撲滅というテーマは二の次で、全員全盛期のマイクリレー自体に魅力を感じてしまうのも仕方ない。当の「ANOTHER SIDE」については、DJ OASISの90年代最後っ屁みたいなその時代特有のトラックが効いている。ブンブン主張するベースとヒュンヒュンいうSEがタガの外れたひょうきんさを演出するトラックは、むしろ危ない薬を使うとより魅力的に響きそうなアンバランスな魅力を備えている(不謹慎)。

しかしどちらかというと、T.A.K.によるリミックス版が楽曲としてはより渋味のある仕上がりかも。アーバンなサックスが後方で自己主張を怠らない大人な雰囲気が、なんとも彼らしい。ラップに関しても、やはりT.A.K.が一番気合いが入っている。特に "ハマリやすい悪いクスリ 反対から読めばリスク" は、HIPHOPらしい言葉遊びとテーマに沿ったメッセージが共存しているパンチラインとして、非常に優秀だと思う。HOOKだけでロックしにかかるK DUB、ようやくラップが板に付いてきたDJ OASIS、王道フロウの前者3人の中でその踏み外し方がドカンとインパクトを残すQらの仕事ぶりも、さすが一番上昇気流に乗っていた時期なだけある。

ただ、「ANOTHER SIDE
」でひょうひょうとしたラップでもキッチリパンチラインを打って見せたT.A.K.だけど、「NATURAL ESSENCE」で "底辺×高さ÷2=アンサー 弾き出すオレの番さ" という謎なパンチラインも打ってるのがなんとも…。

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00:44 | V.A.2 | comments(2) | -
SOUNDTRACK TO THE BEDTOWN / DINARY DELTA FORCE


1.D (1.219mhz)
2.WITH THE DOPESOUND
3.BLACK BLAQ FRIDAY
4.CLIMB CITY (闘争のテーマ)
5.KOOL
6.ザ・イルエストブラザー'07
7.WEESKY PARK
8.DUSTY HUSKY (SHOUT)
9.RETURN TO THE CLASSIC
10.牛糞
11.NO TITLE
12.$5 FINGER OF METH
13.SEGA FRONT
14.BED TOWN ANTHEM
15.REAL LIVES
16.OUTRO

★★★★★★★★
☆☆

DINARY DELTA FORCEは神奈川県藤沢市で活動するRHYME BOYA、 N.I.K.E a.k.a DUSTY HUSKY, ROMELICA a.k.a CALLY WALTER, 祭SP a.k.a SHAKA DA HUSTLERの4人組。2001年に結成して以降、本作が初の全国発売のアルバムとなる。2010年8月4日発売。

準メンバーともいえるNAGMATICがほとんどを手掛けるトラックとそこに乗るラップは、リスペクト溢れる「
D(1.219mhz」を10秒も聴けばわかる通り、90年代のラグドな手触り。バトルで名を馳せるRHYME BOYAが "なんとかキャンプはもういい"(「CLIMB CITY
」) と宣言し、メンバーの総意としてインタビューでは "90年代のスメルというよりも、2010年に出た新譜として聴いてほしい" と語る。でも同時に "今のHIPHOPが退屈だと感じてる若い子に聴いてほしい" とも語り、そこには90年代のHIPHOPへの明確な拘泥が見て取れる。そうである以上どうしても本作は「90年代HIPHOPを下地にしたアルバム」であって、懐古臭は拭い切れない。また、「90年代的」とフィールドが規定される以上、この手のHIPHOPはその枠内でしか動けず、故に「誰も聴いたことのない」という意味での、音楽性の垂直的な進歩は望めそうにない。

これは批判ではない。HIPHOPの音楽性を広げていくのは、その時代時代で最先端を走り、音を広げる者、日本ならたとえばZEEBRAやKREVAなんかだ。彼らはこの「90年代的なHIPHOP」から、サイバーなダンスミュージックまでを自らの作品で味わい尽くしている。後追いの若者はその中から自らが最も感銘を受けたタイプを選び、そのジャンルを突き詰めていく。その掘り師のような活動には音楽性が垂直的に成長する素地はほとんど残されていないが、一刻も早く更なる時代へ先んじようとする「先駆者」達が咲かせて見せた花壇を、より多様な色の花々で、一面の花畑に広げて見せるのが彼らだ。そこには音楽性の進化を求めず、ただひたすらにそのタイプの音楽への愛だけで水を注ぐ、その種の音楽におけるサラブレッド達の熱意がある。先駆者と懐古する後追い組、音楽を高めるのは両者とも変わらない。

長くなったが、要するに言いたいのは、この90年代フレイヴァを突き詰めようとするDINARY DELTA FORCEは、その愚直さ故に新鮮味を微塵も纏っていないが、その愚直さ故に90年代HIPHOP直径のサラブレッドたる実力を纏っているということだ。偉人達のラップを背にあの頃特有の、健康的な音の沈み方を見せる「
WIHTH THE DOPE SOUND」、オールドスクールノリを下地に快速マイクリレーを見せる「「CLIMB CITY」を始め、完全に「わかってる」やり口がニクい。

中でもROMELICAは良い。正直本作を聴くまでは、DINARY DELTA FORCEと言えばRHYME BOYAをかろうじて知っているくらいのものだった。しかし、そのRHYME BOYAと共に中高音を担当するROMELICAのフロウ巧者ぶりがそこかしこで光る。中でも本作最重要曲「
BED TOWN ANTHEM」でのヴァースは、演出効果の上手さもあって、ヴァース単位で言えば2010年上半期の作品で一番好きかも知れない。キャラクターそれ自体を個性として見せるのではなく、あくまで深く潜ろうとする音に寄り添い、その中で自らの色を加えて中毒性を醸す。この手のHIPHOPを求めているリスナーが欲しいのはどんなラップかツボをとことん知り尽くした、決め所を全てドカンと決めてくる心憎いまでの快作だ。Ghost Face KillahやBuckshottのシャウトが入ってるなんてのはあくまでもツマ。

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00:39 | DINARY DELTA FORCE | comments(4) | -
TAIL OF OLD NICK / DJ HASEBE


1.OPENING 
2.OLD NICK BLUES feat.SHAKKAZOMBIE
3.XAVIER(OLD NICK ver.)feat.キエるマキュウ&sugar soul 
4.Red Hot Shoes(OLD NICK ver.)feat.BONNIE PINK
5.Super Players2 feat.Karl Denson
6.DJ IS A GOD(OLD NICK vs DOUG E.FLESH) 
7.Shotcaller feat.LUNCH TIME SPEAX
8.Love can’t wait(OLD NICK ver.) feat.LISA
9.Take Me In(OLD NICK ver.) feat.BONNIE PINK
10.Love Song feat.BIZ MARKIE
11.Get Out!(OLD NICK ver.)feat.BONNIE PINK&VERBAL
12.moog like a cool(OLD NICK ver.)
 

★★★★★★★☆☆☆

MASTEREMIND feat.ZEEBRA,MUMMY-D」を収録した前作「HEY WORLD」以来2年ぶりとなる2ndアルバム。2002年7月10日発売。

バイキンマンの声優・中尾隆聖による「OPENING
」での意地悪な語りで幕を開けたときはどんなひねたアルバムになってるんだろうと思った。が、蓋を開けてみれば、自身のルーツに忠実な、とことん明るく突き抜けたダンサンブルトラックがズラリと並ぶ陽気な一枚だ。

初心者でも入り易いR&Bアプローチのキャッチーな曲が並ぶ中で、2曲にソロ参加のBONNIE PINKが作中の雰囲気をグッと引き締めている。特に「
Take Me In」は大人の香り。後に続く、一人HIPHOP男・BIZ MARKIEがビックリするくらいまともなラブソングに仕立てたムーディな「Love Song」へ上手く繋がっている。KASHI DA HANDSOME参加ヴァージョンが出回っているとはいえ、LTSのラップ巧者ぶりを見せ付ける「Shotcaller」も、当時各所で話題になっていた通りの出来だ。キエるマキュウ&sugar soulとのミドル全開な「XAVIER」も、3人というよりCQの一人舞台だが、ゴキゲンなドライブみたいな雰囲気が良い。

しかし数々のビッグゲストを上回る勢いで登場し、アルバムの出鼻で全部食い荒らしたのが「
OLD NICK BLUES」でのIGNITION MAN。スピットするラップを見せる時の彼は、キザでニヒルで、本当にクール。全部似たような意味だけど、全部使わせて!!カッコいいから!!

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20:41 | DJ HASEBE | comments(3) | -

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