RATID -Realize A Thing In The Depths-

新年度からは下ネタを言わない。
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HIGH GRADE PROJECT 2008 / V.A.


1.H.G.P 2008 / HIDADDY, 遊戯, YOUNG DAIS, D.O, BIGIz'MAFIA, 漢
2.alive / HEAD BANGERZ & 漢
3.BURI BURI / HEAD BANGERZ
4.男のLife / HEAD BANGERZ & BIGIz'MAFIA
5.GooD JoB / HEAD BANGERZ & 練マザファッカー
6.BUBBLE FICTION / YOUTH
7.バイオリズム / CHIEF ROKKA
8.NO LIFE NO RHYME / HEAD BANGERZ & YOUNG DAIS
9.tha one and only / 22 & GAZZILA
10.H.B.G.P 2008 / HB FAMILIA
11.It's all good / YOUNG DAIS
12.FREE WAY / HIDADDY & YOUTH
13.FU●K YOU / 韻踏合組合
14.GANGSTA CLASS / BIGIz'MAFIA
15.E.W.S.N / 漢, D.O, HIDADDY, 遊戯, YOUNG DAIS, BIGIz'MAFIA
16.shining day / HEAD BANGERZ


★★★★★★☆☆☆☆

韻踏合組合のHIDADDYが、後に「ヒダディーひとり旅」としてDVDで発売されることとなった全国行脚を通じて繋がった面々とコラボレーションしたコンピアルバム。2008年7月2日発売。16曲収録で2000円と手頃な価格設定だ。

前述のような体裁を取った作品ではあるが、クレジットを見れば明らかなように、要するに実際はHEADBANGERZ&周辺グループにサグいグループを組み合わせてHIPHOPの純粋な不良感を浮き上がらせることを試みた作品だ、。韻踏勢の売りでもある「関西ならでは」のユーモア性を漢、練マザファッカー勢、BIGIz'MAFIA、YOUNG DAISといったメンツで封殺し、AKIOBEATSと東京から迎えたGENによりダークなコードのシンセ重視の音を覆い被せたことでその目論見はおおよそ達成されたと言えるだろう。

その裏表の関係として各曲の没個性化が進行しているため、良くも悪くも予想通りの内容とクオリティでしかないことも事実。数の力で押し切った曲ほど、それに準じて総力も増すという単純な図式で成り立っており、ゆえに「
H.G.P.2008」、「E.W.S.N」辺りは流石の破壊力だ。

その他で面白かったのは「バイオリズム
」。GENのトラックにより完全にHEADBANGERZに近いノリに染められたCHIEFROKKAが新鮮だった。シンプルでテンポの良いHOOKも良い。ラップ・トラック・ゲストのカードをシャッフルして実験する、コンピものならではのお楽しみ感を感じさせてくれる数少ない一曲だろう。

全体としては雰囲気だけで聴かせる作品であり面白みのない印象だが、ブラックな曲で客演するD.O.の存在感の大きさに改めて気付いたり、NORTH COAST BAD BOYSから参戦のYOUNG DAISが他の大物たちに力負けしていなかったり、個々の持ち場での健闘ぶりには発見も多い。
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04:13 | V.A. | comments(0) | -
BIG SOUL / TARO SOUL


1.BIG SOUL
2.Take You There feat.May J. 
3.HIP HOP HOORAY 2008 
4.My Road,My Soul 
5.ガッデム feat.韻踏合組合 
6.現場でSEE YA! Pt.2 

★★★★★★★☆☆☆


ダメレコでKEN THE 390とのユニット・KEN THE 390としても活躍し、数多くの客演もこなしてきたTARO SOULのメジャーデビューミニアルバム。2008年5月28日発売。

とにかくALI-KICK製とは思えないほど投げやりなクラップビートに"ビッソー ビッビッソー"と間の抜けたHOOKだけが耳にこびりつくリード曲・「
BIG SOUL」のやっちゃった感が購買意欲を完全鎮火してくれるのに十分な負の力を持っていて、発売当時PVを見かけるたびに、あぁ、メジャーに喰われるってこういうことなのかなぁと遠い目になったものだ。

しかしいざこうして買ってみてその他の曲を聴いてみると、意外にも悪くない。ソウルかどうかはかなり疑問の残るところだが、その歌フロウは確かにメジャーらしいキャッチーな曲調にも上手く順応している。このあたりは大量の客演を多くこなし、中でもHOOK担当として歌う機会が多かったことでも培われた能力なのだろう。つまらないポップラップになっているだけだ、との解釈も当然あるのだろうが、ほぼ全曲のHOOKで聴こえてくるその歌の活かし方を実際に聴けば、上手くメジャーの空気を組み込んだものだと思う。

そんなわけで前述のビッソーの曲こそ、出鼻を挫く格好になって本当にげんなりするのだが、それ以外の曲に関してはこれがメジャーに入って「一般層も獲りに行った」作品であることを前提にして、そのことに拒絶反応を示さない方ならば十分楽しめるだろう。

特に聴く前はやっちゃった感溢れる曲だと思っていた「
HIP HOP HOORAY 2008」はビックリするほどTARO SOULが上手く合わせていて、流石に原曲にも劣らない、なんてことは言えないまでも十分に聴かせる。現場でSEE YA!Pt.2」はMr.Beatsの2ndアルバムに収録されたTARO SOULの参加曲・「Happy Turn」を思わせる底抜けに前向きな音とラップが清々しくて良い。CDで聴くぶんには、曲は良かったのにCD-Rに焼き直した曲かと思うくらい平坦な音質が聴くに堪えなかったPt.1よりずっと良い。メジャー入学式の歌となった「My Road,My Soul」も、ALI-KICKが今度は本気を出しているし良い感じだ。

他の曲の流れを壊さない程度のハーコーさをほんのり漂わせる、韻踏合組合を迎えた「
ガッデム」は旧来のリスナーとの接着剤としての役割が見え見えな割に中途半端過ぎて面白くないが、全体としてはメジャーに入ったこれからの活動方向を示し、かつそれなりにその試みが成功していることをアピール出来たと言えるのではないだろうか。ビッソーの歌でこれ以降の作品にも全く興味を無くしていたのだが、メジャーでのフルアルバムにも興味が出てきた。
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09:15 | TARO SOUL | comments(0) | -
想像以上って言う意味じゃ あながち間違ってねぇかつてないんだ


RIZE - Break your self feat.ラッパ我リヤ @ T.K.O. TOUR


これとんでもないなぁ。 Qと山田さんはなんでこんなにロックと相性良いんだろう。
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00:59 | 雑談 | comments(0) | -
THE ドラマ / 大和民族



1.GO A GO! by Meteor
2.じっとしていられない
3.EARこっち
4.今夜のMOON LIGHT
5.THE VERY BEST OF・・・
6.めくるめくMONEY
7.確かに
8.WATCH MY STYLE! Shout by GOUKI,KILO

★★★★★★★☆☆☆

知らないうちにひっそり出ていた、大和民族の3rdアルバム。2008年8月2日発売。

OLA-UTANGでの活動を経て届けられた本作は、ダメレコ快進撃真っ最中に投下された前作「
東京トビドウグ」とはいささか趣が異なる。ダース総長の意向でレーベル作品全てに強制されていたローファイ音質縛りが解けたこともあり、曲数こそ前作の半分だが、より自由に、より「勢い」に誤魔化されずに彼らの音楽が理解出来る作品に仕上がった。僕も含めて大和民族=ローファイで音割れしてナンボのグループ、という認識しか持っていなかった人間にとっては本作は結構新鮮に響くのではないだろうか。

ダースとDJ Pan2がトラックプロデュースを折半していた前作とは打って変わって、5曲がMR.炭酸による製作。他はDJ Pan2が2曲、CAMELBACKのDJ TSUNEOが1曲といった割合だ。HIPHOPの基本に忠実なソウルフルな質感を押しだすMR.炭酸のトラックとガチガチに割れていた音質がクリアになったことにより、あの好き嫌いの別れるブッ飛んだ個性は無くなったが、彼らのラップの表情が良く見える作品となっている。ラップ、トラックをローファイ音質で全部まとめて「これが大和民族」と差し出していたあのノリとは根本的に異なる、こういうトラックにこういうラップが乗っていて、と分化して評価出来る。

そして音質とトラックの変化によりラップが浮き出た結果、特にCUTEが時折見せるクールなフロウが素敵なことに気付く。「
じっとしていられない!」の出だし"走れ走れるのか?じゃぁ、まぁ気にせず空中でアクロバットキメる!"とか、こうして文字に起こすと自信を無くしてしまうが、事実音源で聴くと良い。3作目にしてようやく音質に縛られず自分達の今までとこれからを素直に語れた「THE VERY BEST OF...」の晴れやかな姿が清々しかったり、「めくるめくMONEY」でお金無くて困ってるんですよ、と告白出来たり。「勢い」なんて言葉に吸収されずに彼らのラップをきちんと聴いて評価出来るあたり、「東京トビドウグ」のノリに付いていけなかった人でもすんなり馴染める作品だろう。聴く場所、時間を選ばないのは間違いなくこっち。
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15:00 | 大和民族 | comments(0) | -
東京トビドウグ / 大和民族


1.民族大移動
2.AAA!!
3.断突
4.合言葉 feat.EI-ONE,はなび
5.四六時中
6.息抜き
7.正面衝突 feat.ダースレイダー
8.日本・東京・男・HIP HOP
9.オニフスベ
10.マジでさわんな feat.ガスケン
11.東京トビドウグ
12.夜
13.一体どこ?
14.RAP一等兵全体進め feat.107n,南国,ISO,ティグレ
15.電車の中の夢の中
16.コンチクショウ
Bonus Track. One Time

★★★★★★★☆☆☆

インダラ、CUTE、DJ Pan2の3人組、大和民族の2ndアルバム。前作「
ど真ん中」より2年の月日を経て、ダメレコからの発表となった。2005年9月10日発売。

ローファイな音質でノイジーに染まった声がダースレイダー以上に良く似合う、ダメレコのガレージ感増幅装置としての役割を身内作品で果たしてきた大和民族。そんな彼らのこのアルバムは、限界までのローファイ化なんていうその音楽的退行をそのまま推進力に変えた、マイナスとマイナスを掛け合わせてプラスに変えるような、何をやらかしても許される原始的ロックフィールドが舞台だ。

高音部分でいちいち音が割れるインダラのラップが心地良い(=気持ち悪い)。ドラムとベースと、あとなんか色んな楽器、くらいの音潰れまくりな混成法のトラックが心地良い(=気持ち悪い)。原曲のシャウトに合わせて堂々と悲惨な歌声を聴かせる「
AAA」の勢いが心地良い(=気持ち悪い)。要するにちょっと頭がどうにかなった人に喜んでもらえるような、ある意味マイノリティ救済を目指すHIPHOPの美しい理念を体現した音楽だ。自分に合った他の打法に気付きながらも仁王立ちでフルスイングして空振りするような、全力で砕けにかかるこの無茶苦茶な勢いにアガった方はどこかで進む道を間違えたんだろうと断言出来る。そしてその道は引き返さず、このアルバムを手に携え更に一歩歩みを進める事を強く勧めよう。

裏のサックスが唯一HIPHOPの基本形を留めた音を奏でている「東京トビドウグ
」、音質でブッ飛んでるけど実はリリックが巧みな「」、彼らのベストとも言えるガレージビート総決算の「コンチクショウ」が凄く良くて、でもそんな無茶ぶりな作り方やってるもんだから曲によっては煩いだけになってますよとか、そんな無粋にこのアルバムを分解しているのは僕だけでいい。このノリがイケた方は何がどうとか気にせずに、主に頭を悪くしたいとき・不意に人混みで奇行をしたくなったとき・好きな女の子に「どんな音楽聴いてるの?」と聞かれたときなど、人生の重要な局面でこのアルバムを活かしてください。きっと理想的な結果が得られることでしょう。肩凝りにも良く効きます(適当)。
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04:27 | 大和民族 | comments(0) | -
Block to Block / Mars Manie


1.BLOCK to BLOCK
2.FIRST CHOICE feat.DELI
3.HOOD STAR
4.BOWSOWSHA feat.FULL CONTACT
5.INTERSECTION (SKIT)
6.STONEHILL feat.SMOKEY GUNZ
7.GET SHOT
8.STAND UP!
9.24 feat.SHOEFLY,KENWHEEL&NICKY-HYPE
10.VOICE MESSAGE (SKIT)
11.MONEY featuring LUNCH TIME SPEAX
12.LUV FLIGHT feat.KASHI DA HANDSOME
13.MIDFINGAZ UP feat.BIG-Z&MIKRIS
14.NEVA TOO LATE feat.SUIKEN
15.DEAR…


★★★★★★★☆☆☆

TEAM 44 BLOXの一員としてDELIなどとも活動を共にするMARS MANIEの1stアルバム。2005年7月20日発売。

全員飛び道具みたいなJBL勢にあって特にキワモノなもっさりフロウを効かせるMARS MANIEのアルバムだけに、最後まで通して聴ける作品になっているか不安だったのだが、予想以上に良かった。客演をほぼ等間隔で配置しアクセントに使った効果もさることながら、プロデューサーとMIX陣の活躍が光る。

本場式のストリート感を追従した事を公言するように、JBLというフッドを代表する事も含めとことんアメリカのアティチュードに従ったこのアルバムだが、そんなMARS MANIEの思いを制作側が良く理解しているためその狙いは中々に成功を収めている。中心となって音を提供したYAKKOに代表される、高音域に重点を置いた壮大なトラック群が並ぶ。今となっては特に、一聴するとデカイだけで見かけ倒しな金メッキサウンドに聴こえる方もいるだろうが、そんな仰々しいサウンドの貧弱な低音域をMARS MANIEの地を這うようなラップが埋めていく。このサウンドとラップの組み合わせが意外なほど相性が良い。またほとんどの曲に関してMIXを手掛けたS.U.I.の果たした役割も大きい。MUROの「20 Street Years
」で大抜擢され、以降のMURO作品の質感を様変わりさせた彼の力により、サウンドのハイファイ感がより鮮明になり、音の鳴りが抜群に良く通る。MUROみたいなフィジカル重視の音では彼のMIXはファンク感を後退させてくれるだけだったが、こうしたアメリカンな音ではその貢献度は大きいと感じた。

ただその事は裏返せば音の指向性が全て同レベルに弾き直されているという事でもあり、MARS MANIEの抑揚のないラップもあって一曲ごとの個性はやや乏しい。DELIが歌にラップにと援護した「First Choice
」なんかのようにそれぞれの曲を取り出せばそれ相応に曲ごとにも楽しめるが。しかしそれだけに、そんなハイファイな流れをDJ DENKAとILLICIT TSUBOIの爆裂ボトムトラックが打ち壊した「MONEY」のインパクトは大きい。しょーもないHOOKも許せるくらい、音とGOCCIが良い。この曲に続く、後半のベテラン参加の楽曲もこれまで述べてきたことがベテラン勢の力で底上げされていて、悪く言えばMARS MANIEが喰われてるってことなんだけれど、中々楽しめる。特にKASHI参加の「LUV FLIGHT」は完全に彼のステージ。

この本場焼き直し感が滑稽に感じる方はハナから拒否反応を示すだろうが、あのNITROノリで思いっきり楽しめる方なら、MARS MANIEのラップに苦手意識がある方でも意外と楽しめると思う。「きちんと」焼き直せたという点ではGORE-TEXの「
Reload」にも近いものがあり、努力賞といったところ。
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16:54 | Mars Manie | comments(0) | -
前略、未知の國から / MESS→AGE CREW


1.前略、未知の國から by BIG FACE,オーパケ,KUTTS,カズシック
2.青葉城恋唄21 by カズシック,SHINYA
3.俺は俺 by カズシック,TATE,KUTTS
4.Sweet Town by TATE,カズシック
5. It's Show Time  by AC/DJ,カズシック,RED ABI
6. 夢半ば by KUTTS,カズシック,RED ABI
7. 車窓 by KUTTS

★★★★★★☆☆☆☆

東北HIPHOPのパイオニア・カズシックを中心にKUTTS、DJ FUSE、GENSY a.k.a.OBK、BIG FACE a.k.a.DAIGAN(穴蔵一家)、AC / DJ、SHINYA、RED ABIなど多数のアーティストが集まり結成されたのが、この東北地方レペゼン・MESS→AGE CREWだ。これは彼らのデビューミニアルバム。なおこの作品に限り、KUTTSとのユニット・夜光虫としても活躍したTATEが2曲に参加している。2006年2月22日発売。

その"時代荒らし"のグループ名やタイトルなどからも、東北を背負って勝負するラッパーの意気込みが詰まった
全国へ勝負を掛ける作品かと思ったが、どうやら逆のようだ。どちらかと言えば東北のリスナーが頻繁に出てくる地名などにニヤニヤしながら楽しむ為の、東北身内ノリな性質を強く持つ。全国のリスナーが聴いてみて「東北にはこんなヤバい奴らがいたのか!!」となるよりも東北地域で「カズシック達はこの地元への愛を忘れてないぜ!!ビガッ!!」と言われる事に重点を置いている。

その地元賛美の姿勢はそれぞれの地方が同じく抱える対東京、全国への意識としてとても大切なものであると思うが、一般リスナーとしては少しリリックが対内的すぎて楽しみ辛い。知らないラッパー達の品定めをするにも、BIG FACEは実質
前略、未知の國から」のみでの参加であり、しかもこの曲は東北弁(詳しくわからないので纏めてこう呼ばせて頂きます、東北の方すみません)でラップされているためリリック解釈の点でかなりやりようのない部分があるし、他の参加メンバーもやたらと顔を出すカズシックにそのアピールの場を奪われた形だ。カズシックはラップに関してのみ言えばかなり拙いので、このラップがほぼ全曲で主役を務めるのがまた作品として辛い。

良かったのはやはり要所要所で別格のスキルを発揮して作品を安定させてくれていたKUTTSによるソロ曲「
車窓」か。地元イズム、オレイズムを散々参加曲で語ってきて最後にこれだけ自分に限界を感じていると吐露する曲を持ってくるのはかなり衝撃的。アルバムのコンセプトそのものを揺るがしそうなネガティヴに振り切ったリリックは本当に彼のことを心配にさせるが、曲としては抜群のインパクトを残していった。

"握ったMICの回数くらい 成功掴んできたわけじゃない"
"実家へ帰る電車の中 窓に映ってるオレが寒い 一人思う やるだけやった 理由を探すまた半端な 
戻れないまともな生き方 なら探す自分なりの死に方 負け犬が笑ってら これが現実 正解?"

KUTTS「
車窓
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03:09 | MESS→AGE CREW | comments(1) | -
RHYMEZ CONNECT / V.A.


1.GRAND CHAMP / DELI,MIKRIS,MARS MANIE
2.KISS THE GAME / MIKRIS,SESAME,KAGE,SNIPE,SMITH-C.N.
3.熱くてテキトー / DEN,般若,神
4.ヤブレカブレ / 565,MASARU
5.Stop the suicide / AKIRA
6.Top Ballin / WATT,SYGNAL
7.HERE WE GO / BIG RON,GHETTO INC
8.COME ON BABY / BIG RON,RICHEE,GIPPER,SAY
9.Why We Are Here / SPHERE of INFLUENCE,L-VOKAL,JAMOSA
10.Cash Is Good / SPHERE of INFLUENCE,L-VOKAL,JAMOSA
11.THIS IS HOW WE GO / Q,Akeey,ARK,MINESIN-HOLD
12.GOOD VBRATION / Pauley,山田マン,三善善三,Skipp
13.ドライブする〜? / CHANNEL
14.眠くない / EASTEND

★★★★★☆☆☆☆☆

後にHAB I SCREAMの2ndや、走馬党のポッセアルバムを世に送り出したget over the records主催のご挨拶コンピアルバム。get over the records自体は現在は消滅してしまったようだ。このコンピも2005年12月14日発売で揃えたこのメンツは、SEEDA側に一気に傾いていた当時の流行りを思えば微妙にタイミングを間違えた感があり、故に本作はあまり注目されなかった記憶がある。

その流行の中心から遠ざかり出した頃の凋落があからさまに出ているのは名古屋のBALLAERS組の楽曲。この頃からさすがにその金太郎飴スティーロが飽きられ始めたと記憶しているが、その起死回生にと狙ったFIXXXERによる引き算式の打ち込みトラックは、彼らの肝たる迫力を見事完封している。それを聴くに、人の目を気にせず、いつも通りのノリで安定して中の下クオリティを届けてくれるウェッサイ組はある意味凄いなとも思った。「HERE WE GO
」も「COME ON BABY」も、タイトルから連想してなんとなくウェッサイ式の曲調で脳内再生すれば、恐らく大体正解だ。期待のFuekiss!が2曲とも手掛けているだけに、こんなにありふれた音にしかなっていないのは残念。この人はNORA関連作品では素晴らしいベイファンクを届けてくれるのに、名を売る肝心の外仕事になるとGEEKの「LIFESIZE II」よろしく外してしまう印象がある。

しかし悪い点ばかりではない。YAKKO作の「
GRAND CHAMP」がDELIってJ-Kwon"Hood Hop"好きなんだねとしか感想の出ない、ダメな頃のDELIが満載の曲なのに対し、1.5軍で攻めたBUCK FIRE作の「KISS THE GAME」ではKAGEが良く頑張っていて良い。全員飛び道具みたいなメンバーにあってただ一人丁寧にキックするSNIPEも曲中でアクセントになっている。もうひとつ、「熱くてテキトー」もそのタイトルの脱力感とは真逆に、般若がグイグイ引っ張って魅せてくれる。「進攻作戦」まんまのバキバキビートを用意したGASCRACKERZも良い仕事。EASTENDとCHANNELのFG組のチルっぷりも、散々31人の叫びを聴かされた後に入ってくると凄く安心して良い感じ。

全体的には音楽作りの幅を広げられていないグループの楽曲が相変わらずの代わり映えの無さで退屈さを助長している。「いつも通りのやり方」がこの中で映えたのは、それが純HIPHOP的なアプローチではないロックサウンドだからこそ耳に新鮮だったC.I.G.くらいだが、それも決して特に秀でたものとは言えない。名作「
RAPPAGARIYA」を発表し、体制変換真っ最中だった走馬党勢も元気が無いし、これで3150円はキツいというのが率直な感想。

ただHOOKで565が"ヤブレカッブッレッ♪"とゴキゲンに歌った直後にMASARUが"落ち着け落ち着け 頭を使え"と返す「
ヤブレカブレ」は違う意味で楽しい。
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01:30 | V.A. | comments(0) | -
Egoist / MINESIN-HOLD


1.INTRO
2.EGOIST
3.COMMON
4.W MUGNUM feat.RUDEBOY FACE
5.FIRE
6.UH...BABY feat.HI-D
7.FREE(skit)
8.月光 feat.D.O.
9.PASS THE MIC feat.ラッパ我リヤ
10.ANTHEM 2004 feat.ARK

★★★★★★★☆☆☆

走馬党のソロマイカー・MINESIN-HOLDの2ndアルバム。デビューアルバム「BOOM!!!
」から8カ月でのスピードリリースとなる、2004年2月12日発売。

いつも通りのナルシズム、オレイズム全開でのHIPHOPど真ん中大闊歩。よくよく考えてみればデビュー作の「
BOOM!!!」もこの後に出る事になるミニアルバム「LOVE」でも作品作りへのアプローチは全く変わって無くて、至極単純な事に気付く。これが全部フルサイズのアルバム3枚だったりしたなら流石に飽き飽きしてくるところだが、全ての作品が程良く短いためそれぞれスッと聴ける。10曲34分足らずの本作も、ベッドソングにブランツもの、パーティチューンが1曲ずつにあとは全て単純明快なセルフボースティングもの。それぞれのアルバムとしての狙いがどうのだとかを考えるよりは、トラックメイカーやゲストの使い方などの方法論を変えて同じ着地点を目指す、楽曲それぞれでの実験成功例をつまみあげてイケてるラップミュージックとして楽しむのが作法だろう。

そしてそのやり口は、MINESINのソロ作のうちこの作品が最も面白い。相変わらずこれぞ名曲!!といった趣のものこそ微塵も無いが、何度も繰り返されるリピートボタンに耐え得る噛み応えのある楽曲が並ぶ。DJ ARTS製のオールドビーツ上手いとこどりの音に載せて自分に酔う「
COMMON」、「楽しければそれでいいじゃん!!」をモットーにお堅い事抜きにパーティHIPHOPの原点を目指したお気楽な「FIRE」、早めのビートで息をもつかさず駆ける、D.O.との掛け合いが見事なブリブリチューン「月光」など、決してMINESIN自身は華のあるラッパーではないのだけれど、それぞれ曲の掴み方が凄く上手い。曲ごとの色が凄く綺麗に出ており、その単純になりがちなフロウと声も込みで余裕で楽しめるほど聴いていて楽しい。

特に走馬党の面々とRUDEBOY FACEを呼んだ男祭り仕様の曲のクオリティはMINESIN関連作品でも上位に入るカッコ良さ。中でもGPがまんま餓鬼レンノリの跳ねたドラムの中華トラックを用意してRUDEBOY FACEを活かしきった「
W MUGNUM」のごちゃ混ぜな掛けあわせの楽しさは、例えば餓鬼レンジャーの2nd以降の作品よりもずっと名作「UPPERJAM」のノリに近くて良い。

客演として、特に走馬党外の作品に参加すると、とかく無難なラップだけが残って味気無いラッパーに感じてしまうMINESINだが、その腕の見せ所は実は見事に作品全体をコントロールするソロ活動にある。走馬党ファンの視点から見ても、一般リスナーの視点から見ても中庸な立ち位置にある人ゆえにどちらからもその評価をおざなりにされがちなMINESIN。だが、ソロ作品での上手い立ち回りを聴けばソロマイカーとしての彼の力量に気付くことだろう。
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18:32 | MINE神-HOLD | comments(0) | -
TOKYO FIGHT KLUB!! / FRANKEN



1.Intro Feat.DJ Cash
2.Go Franken
3.My style
4.Hands up feat.Benjamin Franklin
5.free stylepart1 [Mr.BLISTAAH/Focls/AT-nek/clzerbass/CHACK/KEN-WOOD/Sir-VIBE/FRANKEN]
6.Young gun
7.Girls girls
8.Radio skit feat.LiLy
9.Tokyo fight klub
10.Free style part 2[Liyoon/HIRROT/Funi/FRG/STEELOW/COYASS/FRANKEN]
11.Da hustle
12.Love letter feat.Lisa
13.Bomb skill[bonus track]Pro.Buzzer beats

★★★★★☆☆☆☆☆

関東を中心に、CHACKとAT-nekと共に組んだBOMBSKILLとしても活動していたラッパー・FRANKENの1stアルバム。構成はMIX CDの形で成されており、そのMIXおよび全編のトラックプロデュースをデンマーク出身のDJ CASHが手掛けている。2006年4月14日発売。

DJ CASHによる威勢の良いイングリッシュシャウトで幕を開けたら、そこに待っていたのはこれまたDJ CASHによる、引用も含めたシンセ蠢く王道のアメリカンビート。これであぁ、大体のディレクションが見えたな、と思っていたら「
Go Franken」で突如ヘタレ時代の様々な黒歴史を吐露。これを出鼻に持ってくるのには本当に驚いた。彼を初めて聴いたのが個人的に2008年ベストであるILLBLAST・「Realize It's All Real」収録の「Street Walkin'」で、そのときは無理なく、しかし言葉を乱射するファストフロウに魅せられたので何となくとにかく威勢の良いラッパーというイメージを持っていたのだが、この1曲では「それだけではない」ことをあえて見せに来た格好だ。「Go Franken」自体はのっそりした曲調が彼に合っていないと感じたが、決して自己を神話的な「ワル」として見せようとしていないことは十分に伝わった。

ここからも「
Radio Skit」での丁寧な応対も含め、ちょっと悪そうなやさぐれ感を纏いながらも、憎めない兄ちゃんが懸命に努力している様が曲から伝わってくる。いつでもどこでもギャングスタな印象を懸命に与えようとしているラッパーと違い、真面目に学んだ印象を受けるラップスキルを含めて非常に聴いていて清々しい。

良質な技術を持ちながらもまだまだ曲中でも全体的にも緩急が上手くついておらず、30分の作品ながら印象に残らない部分もかなりあったりと、作品としては高いクオリティを誇っているとは言えない。あくまでもストリートレベル。何故かCOYASSが参加している「
Free Style Part II」(面白いライムを聴かせるLiyoonとFuniによるKPの名前はしっかり覚えた)とタイトル曲以外は特筆すべきものもなく、全国で名を轟かせるには火力不足と言わざるを得ない。がしかし、AT-necのひんまがりラップが印象的な「Bomb Skill」だけは別だ。Bomb Skill(解散したんですよね??)の3人が名刺として差し出す事になるこの曲は、Buzzer beatsの頑張りもあってとんでもないボムを生み出す事に成功している。この曲を聴くに、やっぱこれから化ける素地は十分あるなぁ。

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00:32 | FRANKEN | comments(0) | -

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