RATID -Realize A Thing In The Depths-

新年度からは下ネタを言わない。
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三日間 / EI-ONE&はなび




1.始まり
2.もがく
3.時計 feat.ミュージッシャン
4.閃き
5.夜になれば・・・
6.行進
7.一瞬 feat.INDARA CUTE PAN2 from 大和民族
8.カワズとカラス
9.岐路
10.ニュース feat.bonga from THE KAERU
11.続く


★★★★★★★★☆☆





1000円だからとかおまけCD-Rが良いとかそんな付加価値を抜きにした一枚のHIPHOPアルバムとして見た場合、ダメレコからの作品で最もすっくと二本足つけて立ててるアルバムがこれだと思う。要は完成度が高い。それも「非常に」と修飾するより「異常なまでに」とする方がより適切な表現だと思う。彼らの日常をそのまま切り取ってHIPHOPという媒体を通して、ディスクには誰でも経験するような日常の出来事が加工無しに収められている。そして彼らのラップから伝えられてくるそれはどことなくどんより曇った雰囲気を纏って聴き手に伝えられる。こうして出来上がったこのアルバムは背伸びする事無く等身大でのリアルを極限まで描ききれた魁作に仕上がった。はっきり言って日常を見事なまでにそのまま詰め込んだこのコンセプトアルバムは、完成度、アルバムの一貫性という点においては2006年最上位クラスだと思う。これはもうEI-ONEとはなびの手腕の賜物。ダメレコ括りじゃなく単純に日本のシーンの中のMCとして非常にそれぞれ魅力あるラッパーになったと思う。そしてアルバムとしても、二人の魅力を知る箇所としても最大の聴き所は序盤の「始まり」から「時計」までの流れに集約される。「始まり」で静かに溜め込んで溜め込んで「もがく」で一気に葛藤が爆発しもがき、一転して雨と共にそれが冷めて冷徹な語り口になる「時計」。ここまでが素晴らしすぎる。「時計」に至ってはミュージッシャンの相変わらずの無機質ラップがその不気味な雰囲気を更に増幅させている。ここが曲的にも流れ的にも一番素晴らしいと思うんだけど、「夜になれば…」や普通にダメレコのマイクリレーとしても聴ける「一瞬」なんかの出来も良い。2006年作品の中では何故かそんなに目立たなく地味な感じになってるけど、発売当時も一部の方が騒いでたようにこのどんより具合がツボにハマればとことんハマれるアルバム。この普通の日常の中での黒さってのは誰が聴いてハマるかわからない。1000円出して自分の感性と合うか試してみる価値はあるはず。コンビニ弁当に900円出すよりは有意義でしょ。
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22:26 | EI-ONE&はなび | comments(2) | trackbacks(0)
Noraaah! / NORA



1. Beautiful Sunday
2. SKIT
3. High-Ero-Graph
4. NORA WALK
5. パフパフモンデオールアップ
6. SKIT
7. Real Smokers Shits
8. Too Dogg
9. The Page of 23
10. Visualize
11. Loungin'


★★★★★★★☆☆☆



今のシーンの流れでは邪流として批判に晒される事も多々あるウェッサイを基調としたHIPHOPではあるが、彼らの場合完全模倣の輩と違いそれほどその立ち様に無理して作ってる感は感じられない。(そもそもJAZZY HIPHOPは大流行でウェッサイはダメ、って流れが訳わからんけど。作り方の不味さ故か?)実際聴いて頂ければ音に関しては特にその特徴が顕著に表われている事がわかると思う。Fuekissの作るトラックはゴリゴリのウェッサイ風とは少々趣を異にしていて、NORAの掲げるBay Funkと呼ぶに相応しい物を体現している。この人の音の完成度の高さはもっと一般に認知されていいと思う。それほどまでにシンプルながら段々と病み付きになってくるウェッサイ基調らしからぬ渋みを感じる。そんな音に曲者だらけのMC陣が淫靡にラップを乗っけた今作はNORA関係のアルバムでも頭一つ抜き出た完成度を誇っている非常に良く纏まった良作だ。曲数はそんなに多くないまでも、Fuekissは勿論の事GIPPER、TICKY "D" TACらの主力MCも存分に力を発揮している。ソロアルバムでは辛口に述べさせて頂いたNEECHも今作ではキレキレだ。中でもNORAの中では知名度は最も高いであろうGIPPERがとんでもない暴れっぷりを見せてくれる。参加した3曲全てを己の卑猥な色で染めちゃってくれてて、彼の和製Snoopとも称される舐める様なフロウを存分に味わえる。ビッチもの作るならこれぐらい開き直って書けや!!と言わんばかりにエロエロなNEECHとの「High-Ero-Graph」はその典型。そしてFuekissのノングラヴィティな中でもズンズン響く音がカッコ良すぎる「NORA WALK」に至っては名曲の域だ。WACK MCそこのけなGIPPERのリリックと組み合わさってNORAの曲の中でも相当な完成度を誇る。他にもアルバムの幕を爽やかに開けてくれるJUNの「Beautiful Sunday」やNEECHとYOZEがキレキレのマイクパスを披露してくれる「パフパフモンデオールアップ」などNORAの魅力が存分に詰まっている作品。でもやっぱりGIPPERの活躍ぶりが光るかな…久しぶりに一人のMCにどっぷりハマるくらいの魅力を感じた。冒頭で述べた様に下地はウェッサイながらも別枠での魅力が随所に感じられるグループだし、大所帯ながらも良く纏まったアルバムなので彼ら周辺を聴く時の入門作としては打ってつけ。
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12:43 | NORA | comments(0) | trackbacks(0)

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