RATID -Realize A Thing In The Depths-

新年度からは下ネタを言わない。
遼の最近読んだ本
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

web拍手
| - | - | -
DOUBLE IMPACT E.P. / V.A.




1.INNER CITY GROOVE [BLOW UP REMIX]//ZEEBRA/T.A.K THE RHYMEHEAD/UZI Zeebra
2.INNER CITY GROOVE [T.A.K'S AM4:00 MIX]//ZEEBRA/T.A.K THE RHYMEHEAD/UZI
3.100万光年のやさしさが注がれる限り [ORIGINAL VERSION]//INDOPEPSYCHICS FEATURING OSUMI AND DEJJA
4.100万光年のやさしさが注がれる限り [DJ KENSEI'S REMIX]//INDOPEPSYCHICS FEATURING OSUMI AND DEJJA
5.INNER CITY GROOVE [ORIGINAL VERSION]//ZEEBRA/T.A.K THE RHYMEHEAD/UZI



★★★★★★★★★☆






1997年4月9日発売。ZEEBRA、UZI、T.A.K THE RHYMEHEADから成るT.O.P. RANKAZの音源といえば多くの方が思い浮かべるのがコンピアルバム「SHOCK TO THE FUTURE」に収録された「INNER CITY GROOVE [ORIGINAL VERSION]」だろう。しかし僕はこの曲を「SHOCK TO THE FUTURE」で聴いたとき、イマイチいい印象を持てなかった。日本のHIPHOPシーンのひとつの節目であったあの時代特有のきな臭さ、いなたさは確かに感じるのだがどうにも(特にトラックが)迫力不足。この三人の曲としては心から満足できるものではなかった。正直その「INNER CITY GROOVE [ORIGINAL VERSION]」に対する思いは今でも変わっていない。
しかしこのEPで耳にした、2つのREMIXバージョンの素晴らしさはどうだろう。同じ曲であるにも関わらず、REMIXでこの三人の陰と陽を余す事無く感じれた気がする。ZEEBRAによる「BLOW UP REMIX」verのオリジナル版とは打って変わっての激しいハードコアぶり。およそ原曲からは想像もつかないほどの三人の変貌。シーンのど真ん中に君臨していた彼らがこんなに荒々しく吼えればそれはもうとんでもない迫力だ。90年代のHIPHOPでも最高級のカッコ良さ。クソDOPEなクラシックである。反対に極上のCHILL曲に仕上がっているのが「T.A.K'S AM4:00 MIX」で、T.A.Kの洒落たトラックと三人のラップが非常に心地よい空間を造り出す。ラップのリリックは同じなのにこの三曲三様の変わり具合は凄い。皮肉にも正直更に僕の脳内においてオリジナルverの居座る場所を奪っていった。そしてこの「INNER CITY GROOVE」のカップリング扱いで済ますには余りにもったいない魅力を秘めているのがOSUMIとDEJJAによる「100万光年のやさしさが注がれる限り」だ。哀愁漂うトラックにOSUMIの日本語の語感を活かした繊細なリリック、そしてDEJJAのHOOK。OSUMIの名曲「空を取り戻した日」を彷彿とさせる、ファン必聴の彼の作品の中でも上位に食い込むであろうクラシックだ。
90年代のHIPHOPの光と影の部分をたった5曲で見事に描き出した作品。実質2曲でここまで満足のいく作品は滅多に出るものじゃないだろう。あの頃にしかなかった日本語ラップの魅力をこれ以上ないほど詰め込んだ素晴らしいEPだ。日本のHIPHOPはこんなにカッコ良いんだ!!!!
web拍手
01:24 | V.A.2 | comments(6) | trackbacks(0)
娯楽の殿堂 / マイカデリック



1.イントロ-マイカデリック殿堂入り!!
2.E=MC2
3.アンラッキーモンキーDJオショウの波乱万丈半生記!
4.ハレンチ病院内通信空手部(feat.餓鬼レンジャー)
5.マイカデリックファンクラブ会報-その6-
6.FUNKYアリババ
7.TURBO STEELO
8.百叩き
9.極端な僕から極端なアナタに
10.I HAVE A DREAM(feat.三善善三先生)
11.LA LA means MICADELIC
12.VORTEX Xfeat.K-BOMB
13.カフェ・ド・アンダーグランド
14.夕日丘のプリンちゃん
15.アフロファンキー磁場における宴音楽原論
16.BのBによるBのためのやり直し!


★★★★★★★★☆☆





日本のHIPHOPシーン最大の恥にして最大の誇りである真田人、ダースレイダー、DJ OSHOWから成る伝説の変態グループ、マイカデリックのメジャー進出での初フルアルバム。何気に固められた韻とシーントップクラスのラップスキルが単なる面白ラップに留まらない、日本随一のカッコ良いファンクを感じさせてくれる。CHILLなんて言葉そこのけで全16曲、最高潮のテンションでかっとばしてくれる最高にアガる一枚だ。
「アンラッキーモンキーDJオショウの波乱万丈半生記!」のような彼らの十八番である最高に楽しいギャグラップ(この曲は真田人を絶賛したい!)から、早めのビートとラップで純粋にカッコ良いと感じさせてくれる「TURBO STEELO」までファンキーな作風で纏めながらも実に様々な観点から楽しませてくれる。そして今作カッコ良さという点で最も推したいのが「百叩き」だ。現在とは正反対とも言える高音フロウのダースレイダーもさることながらズンズンと重低音のトラックが良く似合う真田人がメチャクチャカッコ良い。ギャグラップを受け付けない方も無理矢理頷かせる、確実に今作の  A STRESSとなっている曲の一つだろう。少数精鋭の実力派の客演との共演も聴き所ではあるが、イマイチK-BOMBが参加した「VORTEX」は印象薄。ちょっとまだお互いに噛み合ってない感じがする。その一方でインパクト大なのが餓鬼レンジャーとの「ハレンチ病院内通信空手部」。タイトルから想像出来る通りコミカルな曲であるが、ポチョムキンと真田人という双方のグループの誇る変態達が最強にして最狂。「好き放題」という言葉ですら生ぬるく感じるほどにやりたい放題やらかし、下ネタを飛ばしまくる。イカレ過ぎな、絶対に女の子の前では聴けない最高な一曲。「I HAVE A DREAM」もマイカデリックのギャグラップが活きた一曲でかなり面白い。まぁ三善善三の存在がイマイチ薄かった感もあるが。
本当にハイテンションでぶっ飛ばしてくれる一枚で、ファーストインプレッションは相当に凄まじい。アッパーな楽曲群の中で曲順により絶妙な緩急を生み出し、聴き疲れを感じさせない。ただ不満があるとすれば多少印象に残りにくい曲がある事と割と飽きがきやすい事か。しかし間違いなく彼らの最高作品であり、ダメレコから入った方も今まで敬遠してきた方も必聴の一枚。昨年変態王者の名を誰にも譲らぬまま解散したコイツらの最大最凶の遺産だ。上からの物言いになってしまって申し訳ないが、日本のリスナーはこういう日本人だから楽しめる作品こそもっとBIG UPするべき。
web拍手
01:13 | マイカデリック | comments(5) | trackbacks(0)
THE ONE[FLOW,RHYME,BEATS&LIFE] / HAB I SCREAM



1.Rise&Shine,Shine&Rise
2.FLOW,RHYME,BEATS&LIFE(feat.E.G.G.MAN)
3.チェカマフロー(feat.SHIKI)
4.GET DOWN
5.Burning Man(feat.三宅洋平(犬式 a.k.a.Dogggystyle))
6.ONE NIGHT SHOW(feat.SHIKI)
7.グランドサーフィン(surfed with Micro)
8.幸(feat.48.9(RINO LATINA 2,ヨシピィ・ダ・ガマ,UZI))
9.6センス
10.ボディーガード/レペゼンアンセム(feat.MC MUG)
11.LEGENDARY OF SOUL SCREAM
12.モ・ベイの空に(sunrise version)
13.~おもいはみえない風にのって
14.アンコール(feat.ヨシピィ・ダ・ガマ,MC MUG,MadBlooded,UZI,SHINNOSK8,三宅洋平,タイプライター,GORI,Takuto,DEN,Mummy-D,G.K.MARYAN,RINO LATINA 2,ZEEBRA)
15.Wake Up,Wake Up,Wake Up!!!



★★★★★★★☆☆☆





HAB I SCREAM独自の世界観というのは日本のシーンでも唯一無二のオリジナルなものである。その彼の世界の素晴らしさは1stアルバム「The Circle」で存分に知っているし、1stアルバムレビュー時にもこれ以上素晴らしいヴァイブスを創り上げた作品はこれから先HAB自身にも創れないだろうとあえて断言した。それでもやはりリスナーとしては彼にはその世界の更なる高みへ昇って欲しかったのだ。だからこそ彼の世界は侵されるべきではなかった。ガラス細工のような、美しくも咳払い一つでバランスが崩れてしまう繊細な世界。それは1stアルバムで見事に構築しきる事に成功した。しかし彼はあえてそのガラス細工の世界を増築にかかった。そして増築するにあたって様々な異物が入り込み、結果再構築された世界は見た目こそ似ているが内面は全く違うものになってしまったのだ。
結果出来たアルバムは完成度こそ高いが何故かあまり褒めちぎる気になれない。それは僕があまりに1stに感銘を受けたからなのかもしれないが、豪華な客演陣と彼の世界、その両方を両立させる事はほぼ不可能だろう。特に強くそう感じたのが「幸feat.48.9」だ。アルバムの一つの聴き所でもある曲だが、48.9CREWの面々のカッコ良さと曲の柔らかな世界が打ち消しあっているように感じる。意外に適応したUZIは別として、RINOとGAMA(特にGAMA)のなんとも薄い存在感。それでも客観的に見れば十分良曲であり、それが余計に「HABのソロでやれば名曲に成り得たという想い」、逆に言うと「普通のマイクリレー曲としての方が楽しめたかもという想い」を強めてしまう。豪華マイクリレー「アンコール」については完全にオマケ扱いで聴いた方が良い気も。完全に彼自身の世界とは水と油。特別カッコ良い印象は受けないがこれ単体で聴いた場合それなりには楽しめるだろう。しかしもちろん逆に見事な新たなる世界を完成させた曲が多々あるのも事実だ。その代表が実質SOSCでの一曲「FLOW,RHYME,BEATS&LIFE」。これはもうSOSC好きにはたまらない名曲に仕上がっている。「ONE NIGHT SHOW」での裏のある深いリリックや最近のベテラン勢に多く見られる回顧曲「LEGENDARY OF SOUL SCREAM」などもさすがHAB、というべき貫禄をみせつけてくれる。
纏めるとなんだか不満と満足がお互いにうち溶け合って表裏一体となったような感じの作品。完成度こそ流石で、普通に聴いた場合十分賞賛しうる良作なのだが、正直イマイチこのアルバムでHABの本当にやりたかった事が伝わってこなかった。客演陣を呼べば自分の世界も少なからず影響を受ける。どちらも取ろうとする事なんてムリなんです。このアルバムから聴いた方は非常に楽しめるだろうが、1stを聴いて気に入ってる側が聴くと中途半端に残った前作の雰囲気、そしてそれに調和しようとしてしきれてない大多数のゲストに違和感を覚えるかも。買って損はないがどれほど楽しめるかは各人別れそうなアルバムとなった。まぁ僕自身最初のアルバムでコレを出していたら絶賛してたと思いますが。
web拍手
02:06 | HAB I SCREAM | comments(0) | trackbacks(0)
THE BANGSTA / Q



1.INTRO
2.WARNING
3.MAKE IT HOT
4.THE BANGSTA
5.THE POWER OF DREAMS feat. 横山 剣 from CRAZY KEN BAND
6.Yeahhhhhhhhh
7.NIGHT CRUIZE
8.GET BU$¥ feat. HI-D
9.WHAT YOU GONNA DO
10.ヤバスギルスキル外伝
11.Right There feat. ARIA 
12.Techniqes Party feat.HI-D
13.BEST OF THE WORLD feat. Full Of Harmony
14.Lovin' You 
15.Wood Bass
16.とっぱらいは魔法  
17.はでに光らしてる車の上 
18.Tokyo Tokyo
19.MAD S.W.A.T
20.STILL O.R.E


★★★★★★★★★☆





ラッパ我リヤのメンバーとして日本のHIPHOPシーンを牽引してきた走馬党の党首Q。最早10年選手となった彼が長年待ち望まれたソロアルバムを遂にリリース。そして今回のアルバムは待ち望んだ多くのQファンの作品に対する確定的期待の入り混じった予想を見事に裏切ってくれた。やはりあの独特のリズム感溢れるフロウでハードコアなHIPHOPをするのかと思いきや、パーティーチューンや何気に十八番としてきたラブソングを数多く収録、更にはQ自身がHOOKを歌い上げるという誰もが予想し得ない方向性を打って出た。そしてその多大な重圧の中での大胆な試みはどうやら成功と言えそうである。
シーン随一の人脈を誇りながらゲストMCは無し。代わりにその人脈で様々な方面のシンガー達とのコラボを実現させた。中でも「THE POWER OF DREAMS」でのサビを歌い上げる横山剣の存在感は圧倒的。大ヒットした自身の曲のサビを使いまわす意外性にニヤリ、クサイ男二人のムード歌謡的なトラックでの絡みにニヤリ。痺れる事必至な良質なHIPHOP的男一匹哀歌の誕生だ。全て書くととんでもない長さになるので割愛するが、この曲を筆頭に集められたシンガー達が期待以上に良い仕事をしている事を記しておく。特に光るのは「Right There」でのARIAの仕事っぷり。Qのソロ曲となるとまず紹介したいのはやはりファンなら気になる「ヤバスギルスキル外伝」。過去のシリーズに比べて特に秀でた印象は受けないがQ好きなら中々楽しめる曲。「WARNING」や「THE BANGSTA」もハードコアなQが好きなリスナーを満足させてくれる良曲だろう。シンプルなビートで唸らしてナンボの走馬党スタイルは健在です。QがHOOKを歌う曲(ヘタウマ)の一つ、「WHAT YOU GONNA DO」は地味な曲ながらも次の「ヤバスギルスキル外伝」への繋ぎが絶妙。ちなみに息継ぎ無しでのラップなら日本で右に出る者はいないこの男の超人的な肺活量が垣間見れます。その本領はラッパ我リヤの5thアルバムRAPPAGARIYA収録の「JAPANESE DANCE」で発揮されているのでこちらも要チェック。そしてラストを締める「STILL O.R.E」の素晴らしさ。最近のベテラン勢に見られる昔のシーンの回顧(懐古)的なリリックでありながらポジティブさも含むリリック。TANAKENのビートも感動的で、Qの代表曲となるクラシックだろう。
本人曰く「男臭いという冠詞を自身から取り除いた物を作りたかった」という今作。大胆な試みながらもコケる事無く素晴らしい作品を届けてくれた。昔からのファンも、今までその濃さゆえに敬遠してきたリスナーも、果てはHIPHOPを聴かない音楽ファンまでも、誰もが平等に楽しめる傑作だ。70分を超える大作をあの独特なフロウで最後まで駆け抜けるのに通して聴いた時に全くその長さが苦にならないのも不思議。このアルバムは少しでも興味があるなら聴いてみるべき!!
コイツは変わってねぇ、むしろデカくなってるぞ!!
web拍手
23:31 | Q | comments(2) | trackbacks(0)

04
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
--
>>
<<
--