RATID -Realize A Thing In The Depths-

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美髯公 / UZI
 


1.イントロ
2.It's My Thing
3.Jump feat.山嵐
4.待て feat.Magasa, Jun-g
5.現象(Lucha Remix)
6.Mvp feat. 48.9(Hab I Scream, Gama, Rino Latina)
7.衆議院議員平井たくや~skit~
8.We愛
9.開放軍 feat.神, Kenta 5 Rus, Masaru, 565, Aktion, Dob-roc
10.A-rye-tee-raw~skit~
11.打つべし~明日のために~
12.酒とマイクと男と女 feat. Yoyo-c
13.H.a.i.j.i.n 99x
14.Pieces Of Cake feat.UBG
15.アウトロ



★★★★★☆☆☆☆☆


2006年8月23日発売、UZIの3rdアルバム。彼のラップの性質上、3枚目のアルバムともなればさすがに飽きが来てしまうのが正直なところで、絶好調なのはライナーノーツでアルバムの内容にほとんど触れずに字数を稼ぐ二木氏のレビューだけだ。

UZIのラップも韻先行型なこと自体は良いとしても、アルバム3枚出しておいて未だにこのお粗末さは酷い。さして凝っているわけでもない韻を踏むためだけにその前のリリックを付け足して、語尾を延ばしてリズムを調節するばかりのフロウは、1stの頃は男らしさ、の一言で好意的に受け止められたのだろう。しかし、さすがに今となっては一本調子でしつこく耳に残るばかりで疲れる。

アルバム中に色々とテーマを設けて工夫を怠らない姿勢もそれ自体は凄く良いと思うけれど、ジャンプネタの「
JUMP」にしろウイイレネタの「WE愛」にしろ固有名詞を延々と並べるだけ。よくこれで発表しようと思えたな、と思う稚拙なリリックばかりだ。かと言ってこれまで通りのオレオレな曲の中ではこれまで通りのフロウとライムしか出てこないわけで、完全にどん詰まり。

客演陣にしてもソロアルバムはなかなか聴き応えのあったMAGASAも「待て
」では酷いし、同曲のJUN-Gも、途中の時折見せる歌フロウが始めの勢いを滅殺していて残念。何よりこの曲は、初っ端にタイプライターのお決まりのシャウトが入ってげんなりする。時機を失したベテランが二束三文で叩き売られているようなグループ・48.9による「MVP」はRINOの囁きフロウが違和感ありあり。

唯一の収穫は「
現象(Lucha Remix)」、「開放軍III」、「打つべし〜明日のために〜」のトラックを手掛けたLUCHAを知れたことか。これも音をUZI及び客演陣に食い散らかされているという前提に立つが、彼の手による深みのあるビートはかなり良かった。彼は同じUBGでも、もう少し綺麗に食べてくれそうな他のラッパーに音を提供していくべきだろう。

あとはUBGの良心・D-Originuによる、HIPHOPに忠実であるよりもポッセカットに相応しい勢いを追い求めたトラックが良い「
Pieces Of Cake」が唯一曲単位で聴ける仕上がり。それでも特別良いというわけではないのだが、このラストに挿入されたUBG総出でのテコ入れが、かろうじてこのアルバムの評価を完全な駄作とは呼ばせない程度には押し上げている。

随所で人の良さを感じる人であるからこんな風にこき下ろすのも少し気が引けるが、そんなことで音楽の評価を歪めるべきではないだろうし、10年選手に見合わないレベルのアルバムと結論付けさせて頂く。
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