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Hydrophobia / Phobia Of Thug



1.INTRO 
2.DA WAY 2 DIE feat.BIG RON 
3.OUTCRY-ooh child- 
4.PLAYER or PLAYERHATER 
5.CLICK DA TRIGGER 
6.HATE GAME 
7.SKIT-introduce- feat.A-GEE 
8.HYDROPHOBIA 
9.CRUSIN' WITH MY HOMIES feat.來々 
10.SKIT-church- 
11.THE BIBLE 
12.THE OTHER SIDE OF THE CORNER feat.II-J 
13.THE PLAYER'S CHOICE feat.Kayzabro, Ganxsta DX 
14.OMERTA feat.LA BONO 

ディスク:2 
1.213 to tha 052 feat.Frost(DVD)

★★★★★★★★☆☆

名古屋から2005年発売のPhobia Of Thugの1st。とりあえず、Mr.OZとGanxta Cueの二人の迫力が凄い。リリックなんて中学英語がそこかしこに入ってくるし、音の質感、語られる言葉は事前に曲名と参加陣を見れば彼らを知らない人でも全部予想が付くようなベタな内容だらけだし。Gangxta Cueは全然舌回ってないし。でもそんな事を気にすることも無くなるくらいの迫力と緊張感。Ganxta Cueのあの抜けた声でさらさらっとリアリティのあるエグイ言葉を吐かれると背筋がヒヤッとする様な感覚に襲われるし、Mr.OZのハードコアバンドで慣らしたその天性の地鳴りヴォイスの威力についてはもう語るまでもないでしょう。脳みそカラッポなチンピラが逃げのレトリックとして掲げるそれとは緊張感が段違い、これぞ正しいギャングスタラップの姿。

冒頭の「INTRO
」から「DA WAY 2 DIE」への流れがもういきなり素晴らしい。ドンキコンピで聴いた時にはそこそこの曲だな、くらいの感想しか持たなかったこの曲が、このイントロを挟むとなんと輝くことか。この辺の作品のきちんとした練り方が、他の批判対象になりがちなギャングスタラップとは一線を画す。Mr.OZもスタンスとしてはギャングスタな立ち位置で英詩も多いけれど、この頃から後々の活動でリリシストとして名を馳せることになる(DABOの「B.M.W.」での仕事なんて素晴らしすぎ!!)その重みのある言葉達を随所で見せてくれる。

特に今作のハイライト「HYDROPHOBIA
」でのMr.OZの言葉の置き方は最早才能をもってしてのみ辿り着ける領域。トラックのドラムよりも低音域で唸り続けるため、声がもう音として潰れる寸前なんですが、そんな所を含めて滅茶苦茶カッコ良い。元メンバーであるDJ 4-SIDEのトラックで固めた前半〜中盤で築き上げた緊張感が結実する、クラシックと呼んで差し支えない一曲。今の量産型とは違う、この頃の名古屋が持ってた良さっていうのはこういう曲にあったんだよなぁ。

もうこの緊張感ったら間の抜けた不必要なSkitや、聖書に見立てて静かに人生を説いてくれる「
THE BIBLE」を経ても終盤まで途切れることはないですからね。「THE PLAYER'S CHOICE」でいつも通りスムースに流してのんびり帰ってくKayzabroのテキトー感にどれだけ安心することか。名古屋の持ってたイケイケ感が重みを持った言葉、フロウと結びついてかつてない次元に到達した良作。こういうギャングスタラップなら大歓迎ですよ。スピーカーの向こうから刺し殺されかねないこの緊張感を持たせるのはこういうスタイルしかあり得ないわけですし。まぁでもラストの「OMERTA」のLA BONOは不要。

ただ熱心なファンとまではいかない自分はいいんだけど、この1st発売までずっと追いかけて来たファンに対して、DVDも含めた全15曲中、既発曲、SKITが合わせて9曲を占めるアルバムを3150円で売るのはちょっと酷なんではないだろうか。色んな音源から抜き出してアルバムに収録したことによって、曲の製作時期のバラつきにより明らかにMr.OZの声、フロウが違ったりして違和感を覚えることもしばしば。まぁそれでも絶対的に張り詰めた空気が持続してるから問題は無いんだけど。
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08:54 | Phobia Of Thug | comments(3) | -
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コメント
はじめまして!
2005年位までの名古屋HIPHOPは素晴らしいですよね!
なかでもこのアルバムは名古屋屈指の名盤だと思います〜
自分達のハーコーギャングスタっぷりに迷いが無いというか…(笑)
DJ 4-Sideのトラックもウェッサイ被れでもなんでも無く、彼オリジナルですしね。
ただ、超名曲の「052 TO THE 213」がCDに収録されてないのが残念です。

…EqualやAKなんかも1st、2ndまでは良かったなぁ〜〜。
AKはともかく、Equalのその後は目を覆いたくなりますよっ。
2009/09/10 8:09 PM by なーみー
初めまして。コメントありがとうございます!!

>2005年位までの名古屋HIPHOPは素晴らしいですよね!

一時はNITROに代わるムーヴメントになるんじゃないかって勢いでしたよね。
こんな言い方は何ですが、SIGNALのソロアルバムまで発売時に騒がれてたなんて今の状況からは想像できないです。

>自分達のハーコーギャングスタっぷりに迷いが無いというか…(笑)

絶対的な自信があって聴いててスカッとしますよね。
これまたこんな言い方は何ですが、昨今のナヨナヨお悩みラップが大っきらいな自分にとっては聴いてて気持ち良いです。

>ただ、超名曲の「052 TO THE 213」がCDに収録されてないのが残念です。

せめてCDに収録しとけばコストも下げられただろうに勿体ないですよね…。
シングル買った人を保護する意図もあるんだろうけど、その結果爆裂価格になってちゃ、なんだかなぁ…。

>…EqualやAKなんかも1st、2ndまでは良かったなぁ〜〜。
AKはともかく、Equalのその後は目を覆いたくなりますよっ。

AKは凄いですね。新作が初動14000超えでオリコン10位だとか。
EQUALは3rdフルで見切りを付けて以降の作品は聴いてません。
4thは評判良かったみたいですが。
2009/09/11 12:59 AM by 遼
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