1. IF GOD OPEN THE GATE DJ G-FRESH + SHY- P.O.P + Toul Roll Produced by JASHWON for B.C.D.M 2. 一本道 PIT GOb + BRON-K Produced by KURABEATS 3. WE RUN...... SHIZOO + L&J Produced by Y.J TRAK&JASHWON for B.C.D.M 4. NEW DAY bay4k + NORIKIYO + JASHWON Produced by JASHWON for B.C.D.M 5. BLACK BASE C.T + 寿 Produced by JASHWON&Y.J TRAK for B.C.D.M 6. 街中の噂 漢 + ONE-LAW Produced by DJ MUNARI co-produced by PRAWDUK 7. KEEP IT... ESSENCIAL Produced by JASHWON for B.C.D.M 8. STEP OVER TO THE FRONT N.M.F Produced byThe Ackmaju for 7070production 9. CHANGES ICE DYNASTY Produced by Y.G.S.P 10. THE THEME OF SAMURAI RICHARD TETRAD THE GANG OF FOUR Produced by JASHWON for B.C.D.M 11. buziness disk JBM + MIKRIS + KGE the shadowmen Produced by JASHWON for B.C.D.M 12. CRAZY L-VOKAL + SEEDA + D.O Produced by D.FOCIS 13. lily Mr.PUG from MONJU + ISSUGI from MONJU + S.L.A.C.K. Produced by JASHWON for B.C.D.M 14. GET IT HOT PIT GOb + JASHWON + D.O Produced by JASHWON&Y.J TRAK for B.C.D.M 15. GRAB THE MIC (BAD BOY) PRIST + SHORTY THE STONE + ISH-ONE + YAN-MARK + NAOYA + 十影 + YOUNG FREEZ + FRANKEN + JAYSMAN Produced by OHLD for 7070production EXECTIVE PRODUCER : JASHWON for B.C.D.M
その一方で、「IF GOD OPEN THE GATE」でのDJ G-FRESHによる誰得な中二英語シャウトや、相変わらず流して聴くといつMCが変わったのかすら気付かないICE DYNASTYによる「CHANGES」(リリックは練っているのが伝わったけど)など、この手のイケイケHIPHOPにありがちなボディががら空きですよ感を感じないことも無い。ただ、そんな隙が見えてても、自らの一連のメディア露出を黒歴史にしないでエンターテイメントして見せる「GET IT HOT」でのD.Oなどを聴いてると、全部許せちゃう。
1.Remark Spirits 「Freeway」 2.twenty 4-7 「GOING MY WAY」 3.GROW 「My Family」 4.AKLOと空 「WAY OUT」 5.NaNa 「Baby 〜part2〜」 6.SEEK 「Street Dreamers」 7.TASH + YASUE 「光の射すほうへ」 8.SIN PRODUCTION 「NATURAL HOW HIGH 〜THIS IS OUR OLD SCHOOL VER.〜」 9.Mie 「a part of you」 10.Mitchey Walker 「Stay with me feat.GIANGO」 11.GALAXY EXPRESS 「CHECK MATE」 12.KMC 「リリカルシューティング」 13.CLARABELL 「Good Night Baby」 14.Sound Around 「Shooting Star」 15.Tokyo Beat Society 「Love Song」
気になったものとしては、まずは男MC、女MCが各一人に男性シンガーを加えたRemark Spiritsの「Freeway」か。トラックとヴォーカルの清涼感は良い。ただ、一昔前のもたついたラップが今一つ心を乗らせてくれないのは残念。MCのTASHとシンガーのYASUEによるTASH+YASUE「光の射す方へ」は、サビでのポップス的な盛り上げ方がいくぶんあからさますぎないこともない。しかし盛り上がるのは事実で、よくリズムに乗ったラップと合わせてこの中では良かった。HIBIKIと語神の2MC・SIN PRODUCTIONによる「NATURAL HOW HIGH」は、トラックやHOOkなど随所にHIPHOPへの愛が垣間見え、本作の中では一般的なHIPHOPリスナーが最も親しみやすい曲であろうが、無理にファストラッピンだけで攻めようとするラップが、聴き取り辛い上にキャラ立ちまで阻害しているのが勿体ない。他の曲でも常にこういうラップなのだろうか。
個人的に琴線に触れたのは、3人組のCLARABELLによる「Good Night Baby」。陽気なファンクに乗せての楽しいパーティラップは、ファンクサイドのLion's Rockといった趣でかなり好みだった。曲に対してラップが占める割合は少なく、HIPHOPであることを目指しているグループではなさそうだが、面白そうだなぁ。
1.H.G.P 2008 / HIDADDY, 遊戯, YOUNG DAIS, D.O, BIGIz'MAFIA, 漢 2.alive / HEAD BANGERZ & 漢 3.BURI BURI / HEAD BANGERZ 4.男のLife / HEAD BANGERZ & BIGIz'MAFIA 5.GooD JoB / HEAD BANGERZ & 練マザファッカー 6.BUBBLE FICTION / YOUTH 7.バイオリズム / CHIEF ROKKA 8.NO LIFE NO RHYME / HEAD BANGERZ & YOUNG DAIS 9.tha one and only / 22 & GAZZILA 10.H.B.G.P 2008 / HB FAMILIA 11.It's all good / YOUNG DAIS 12.FREE WAY / HIDADDY & YOUTH 13.FU●K YOU / 韻踏合組合 14.GANGSTA CLASS / BIGIz'MAFIA 15.E.W.S.N / 漢, D.O, HIDADDY, 遊戯, YOUNG DAIS, BIGIz'MAFIA 16.shining day / HEAD BANGERZ
1.GRAND CHAMP / DELI,MIKRIS,MARS MANIE 2.KISS THE GAME / MIKRIS,SESAME,KAGE,SNIPE,SMITH-C.N. 3.熱くてテキトー / DEN,般若,神 4.ヤブレカブレ / 565,MASARU 5.Stop the suicide / AKIRA 6.Top Ballin / WATT,SYGNAL 7.HERE WE GO / BIG RON,GHETTO INC 8.COME ON BABY / BIG RON,RICHEE,GIPPER,SAY 9.Why We Are Here / SPHERE of INFLUENCE,L-VOKAL,JAMOSA 10.Cash Is Good / SPHERE of INFLUENCE,L-VOKAL,JAMOSA 11.THIS IS HOW WE GO / Q,Akeey,ARK,MINESIN-HOLD 12.GOOD VBRATION / Pauley,山田マン,三善善三,Skipp 13.ドライブする〜? / CHANNEL 14.眠くない / EASTEND
★★★★★☆☆☆☆☆
後にHAB I SCREAMの2ndや、走馬党のポッセアルバムを世に送り出したget over the records主催のご挨拶コンピアルバム。get over the records自体は現在は消滅してしまったようだ。このコンピも2005年12月14日発売で揃えたこのメンツは、SEEDA側に一気に傾いていた当時の流行りを思えば微妙にタイミングを間違えた感があり、故に本作はあまり注目されなかった記憶がある。
その流行の中心から遠ざかり出した頃の凋落があからさまに出ているのは名古屋のBALLAERS組の楽曲。この頃からさすがにその金太郎飴スティーロが飽きられ始めたと記憶しているが、その起死回生にと狙ったFIXXXERによる引き算式の打ち込みトラックは、彼らの肝たる迫力を見事完封している。それを聴くに、人の目を気にせず、いつも通りのノリで安定して中の下クオリティを届けてくれるウェッサイ組はある意味凄いなとも思った。「HERE WE GO」も「COME ON BABY」も、タイトルから連想してなんとなくウェッサイ式の曲調で脳内再生すれば、恐らく大体正解だ。期待のFuekiss!が2曲とも手掛けているだけに、こんなにありふれた音にしかなっていないのは残念。この人はNORA関連作品では素晴らしいベイファンクを届けてくれるのに、名を売る肝心の外仕事になるとGEEKの「LIFESIZE II」よろしく外してしまう印象がある。
しかし悪い点ばかりではない。YAKKO作の「GRAND CHAMP」がDELIってJ-Kwon"Hood Hop"好きなんだねとしか感想の出ない、ダメな頃のDELIが満載の曲なのに対し、1.5軍で攻めたBUCK FIRE作の「KISS THE GAME」ではKAGEが良く頑張っていて良い。全員飛び道具みたいなメンバーにあってただ一人丁寧にキックするSNIPEも曲中でアクセントになっている。もうひとつ、「熱くてテキトー」もそのタイトルの脱力感とは真逆に、般若がグイグイ引っ張って魅せてくれる。「進攻作戦」まんまのバキバキビートを用意したGASCRACKERZも良い仕事。EASTENDとCHANNELのFG組のチルっぷりも、散々31人の叫びを聴かされた後に入ってくると凄く安心して良い感じ。
1. N-TALK / PRODUCED BY jashwon for BIG CROW DOGZ MUSIC
2. STREET DREAM / 十影,TEZ,CAZINO,馬獅,SOY,ISSUY,BRUK-HEAD,寿(以上LUCK-END),T2K,SHY-P.O.P(以上THELOYALTY),麻wooh吸inda house (無敵艦隊) PRODUCED BY ATUSHI (LUCK-END)
3. NEXT GHETTO PLAYAZ / D-ASK,SHIZOO,PAC-MAN (L2D fr,長野),PIT GOb>> PRODUCED BY INOVEDER for UBG Production
4. 12' RAP STAZ / B.D,DWEET (以上THE BLACK TALON),MIKRIS,KGE,JBM, (TEAM 44 BLOX)C.T (B.B inc),D.O,JASHWON,PIT GOb,(D.OFFICE)MASARU (妄走族),KNZ (ICE DYNASTY),MAGASA PRODUCED BY jashwon for BIG CROW DOGZ MUSIC
5. STAND UP STAND UP / HIDA (韻踏合組合 fr.大阪),愛 (黒船 fr.大阪),タイプライター (埼玉),りゅうどう(SHITAKILI IX fr.福岡),黒羽 (広島),BENZO (ABURA PRODUCTION fr.長崎),D.O,RINO LATINA II PRODUCED BY jashwon for BIG CROW DOGZ MUSIC
6. HA,HA-I / DJ DA-15 (L2D) PRODUCED BY T-KC for BIG CROW DOGZ MUSIC
7. STILL BALLER / HOKT,1-KYU (以上NORTH COAST BAD BOYZ fr.北海道),LGY (仙台),BUZZ (仙台),NITTY,D.O,RICANDYNA PRODUCED BY jashwon for BIG CROW DOGZ MUSIC
8. DOGG LIFE / SEEDA,BES,A.THUG,STICKY,bay4k (以上SCARS),D.O,JASHWON,TWIGY PRODUCED BY K-LOVE from Okashi Party Production
9. LOVE SCENE / PRODUCED BY K-LOVE from Okashi Party Production
10. GHETTO ROLLI''N / ANARCHY (R-RATED fr.京都),D.O PRODUCED BY 泥王音(ドロキングミュージック)
11. ラぶレたア / D.O PRODUCED BY jashwon for BIG CROW DOGZ MUSIC
12. HI-BONG BOOGIE / HANABIS,魂風 (HIGH LIFE fr.岡山),LA-MEN DOGG,暗刻 (ONI-BONG fr.岡山) PRODUCED BY jashwon&T-KC for BIG CROW DOGZ MUSIC
13. HARLEM n' JAPAN / PIT GOb,SHAKKA (下克上 fr.NYC) PRODUCED BY 無也 (下克上 fr.NYC)
14. USUAL DAYZ / JASHWON,PIT GOb,E-MOTOROLL (L2D) PRODUCED BY K-LOVE from Okashi Party Production
15. BOOT IN STREET / PRODUCED BY K-LOVE from Okashi Party Production
だがしかしアルバムの質を損ねているのが、聴く前から予想出来る通り、参加メンバーの過多とそのスキル格差だろう。アングラから地方で活躍するラッパーまで呼び込んだ事でリスナーが得る楽しみもあるのは間違いないが、流石にいくらなんでも詰め込み過ぎて訳がわからなくなっている。「NEXT GHETTO PLAYAZ」のSHIZOO、「12'RAP STAZ」でのKNZ、MAGASA、「STAND UP STAND UP」でのタイプライター、「STILL BALER」でのRYOなんかはトラックとの相性も併せてバッサリ切るべきだった人材であって、無駄な猥雑さを助長して曲の質を下げている事は否めないだろう。その辺りのストイックな制作が出来ずにダラダラと間延びした曲が出来上がる辺りが、ユニティの名の下に馴れ合いという底辺渋滞を引き起こしているという点で皮肉にもまさに日本のHIPHOPを上手く切り取れているのかもしれない。
あとカラフルな面々を取りまとめてくれるD.O.の器量は流石だと思うものの、彼が主導して纏め上げた(と思われる)HOOKがことごとくダサい。「STREET DREAM」や「STAND UP STAND UP」なんて、もっと何とかなったんじゃないか。
僕がこの中で唯一馴染めなかったのは四つ打ちハウスに乗せてく感触が違和感ありまくりだったmonchの「o~sakaスリル」くらいのもので、それは裏返せば大半の曲はジャズやらファンクやらを基調にローファイビートに載せた90年代型HIPHOPだってこと。似非大阪ファンですが、大阪ではこの手触りのHIPHOPが脈々と受け継がれてますね。特にLion's rockのアルバムもイカしてたatiusによる「midnight swinger」の出来の良さといったら!!陽気な声で音楽から生まれる風景を楽しげに語っていく姿は本当に嫌味ないし、揺れまくりなブラスと併せて聴いてて楽しい。底で無茶苦茶渋く自己主張してるベースのセンスも抜群だし、2ndアルバムが出れば絶対に買いたいなぁ。同じ高槻組のJAB(デモアルバム「どぶねずみZM」も良かった)がクラシカルなのにテクニカルなビートに上手く言葉を載せる「Fast and slow」も中々。ただイントネーションの付け方が特徴的な一方、そればかりで逆に全部同じ曲に聴こえてしまうきらいがあるので、フルでソロアルバムを作る際にはフロウの幅を増やしてくれないとちょっと聴き疲れしてしまうかも。同じく関西訛りのイントネーションが耳に残るARATAの「望む場へ」に関しては、フロウが奔りまくりなINDENがビートを完食。この人のラップカッコ良いなぁ。1stが隠れた名盤であるsal the soulも「sevendays」でピアノのキレイなループの上でベテランらしく巧く乗りこなしてる。こういうメロウなトラックに乗る事に関しては日本でも有数の対応力を持ってるんじゃないだろうか。こんな曲が収録されてるとは、やっぱり3月に発売したセカンドも気になるなぁ。他にはベテランらしい直球かつ人情的なリリックがあったかいTOKIや、逆に繊細なリリック構成&声で、大阪の中では今の日本全体のアングラとは最も近い立ち位置にいるのであろうNAGAN SERVERあたりも流石の出来栄えだった。Wordswingaz再結成にもなった豪華リミックスの「衝動」は期待しすぎずにボートラ気分でどうぞ。オールスター集結のこの曲より、結果的に他の曲の方が立ってる。
1.INTRO / MURO
2.MOST WANTED / TAD'S A.C./FULL CONTACT/GORIKI
3.ANTEMBLE / THE BROBUS
4.D.U.F.U. / PAPER $OLDER$
5.RAP GAMER / TOP BLOW
6.SKIT #1 / MURO
7.YOUNG SUPA STAR / ESSENCIAL
8.SHOT TO GET ON / C.T
9.MICROPHONE RACE / VIKN
10.SKIT #2 / MURO
11.YEAH Y'ALL / MIKRIS/JBM
12.DO ME BABY / AKIRA
13.MAKE THE SUCCES STORY / U-ZIPPLAIN/SESAME/STANGAN
14.YOUNGSTA BOOGIE / WOODSMAN/CIAL/HIPSTER
15.OUTRO -SHOUT OUT- / MURO
16.32 BLOCK PARTY -ALL CAST FREESTYLE- / 32 BLOCK FOUNDATION
★★★★★★☆☆☆☆
MUROとYAKKO、そしてなんとP.H(現PAPER $OLDER$)が2004年当時の若手を中心にフックアップしたオムニバスアルバム。豪華な料理人と材料が揃った割に、当時そこまで騒がれてなくて不思議がっていた記憶があります。当時から名を轟かせていた水戸・千葉組にGOUKI、AKIRAから現在になってのしてきたTOP BLOWやESSENCIALまでが集結した興味深い構成。で、メンバーを見て惹かれるのは確かですが、肝心のMURO達サポート陣の手掛けるトラックがMCの魅力を存分に引き出せているとは言い難いものが大半で残念。2004年頃のMUROのファンクネスをそのまま投影したようなのっそりしたトラック(これがYAKKO作だと気付ける人はそういないでしょう)にやり辛そうに間延びしたHOOKが乗るBROBUSの「ANTEMBLE」、今度こそ正真正銘MURO印・いなたいファンク展開の「MOST WANTED」でのまさかのTAD'Sの空気っぷりなどはその典型(ただGORIKIの暴れっぷりは凄いです)。若手が多いこともあって渋みづくものよりももっと勢いづくトラックが多ければ良かったんじゃないかな。U-ZIPPLAINの外部仕事ではベストワークとも言えるほど彼の弾丸フロウが冴えわたる今作白眉の「MAKE THE SUCCES STORY」や、そんな直球のカッコ良さとは正反対のところでドロドロ気持ち悪い空気感を醸し出すESSENCIALの「YOUNG SUPA STAR」のように若手の特性をシンプルに活かした曲はかなり聴けるだけに余計に他曲でのちぐはぐっぷりが惜しくなってくる。結局「ごく普通」のポジションに(落ち着くべきではないのに)落ち着いてしまった無念さの残る一枚。参加MCが総出演のラストの一曲はお祭り気分でどうぞ。
1. 刺激的 / ラッパ我リヤ
2. Money T-rap / DOHZI-T feat.K DUB SHINE
3. to my men / CUE
4. welcome2000 / イノセンス
5. 怪VISION / アルファ
6. one for the what,two for the who / KICK THE CAN CREW
7. いきる運命 / DOHZI-T
8. ORIGINAL TOKYO / Justy Ace
★★★★★★★☆☆☆
今になって見てみれば、FG周辺とABCが一枚のCDにコンパイルされているという点で中々レアな一枚。完全に外部なのはどちらにも強いパイプを持つラッパ我リヤのみで、あとはお互いのクルーからほぼ均等に曲が提供されてます。そんな何かしらの想いがあったであろうコンピの中で初っ端から「アハアハ」とか歌ってアホノリに徹する我リヤ…。(ほっこりするところだよ)その後のABC&FG勢による流れは一転して真面目そのもの。中でもK-DUBとDOHZI-T(言うまでもなく童子-T)の記念すべき初タッグ「Money T-rap」が二曲目にしてこのアルバムにおけるハイライト。DOHZI-Tのラップも今みたいに声を作らず地声(要するにZINGI時代と同じ)。そして更に今の小節単位で流れを構築するフロウではなくビートに合わせてガシガシ韻を落としてくるスタイルを取っていて聴いてて素直に上手さが伝わってきます。K-DUBの言葉を吐き捨てるようなHOOKとアナーキーさ溢れるトラックも非常に魅力的。そして初めてKICK名義での外部参加となった、キャラ立ち三本マイククルー初お披露目「one for the what,two for the who」がダントツでこのアルバムのFG音源代表。後にシリーズ化されていく曲になるわけですが、当然ながらこの一作目が最高傑作。LITTLE、KREVAもさることながら「今度は爺ちゃんになってるかもね」の哀愁パンチライン一本で全て持っていったMCUの神がかりっぷりを堪能してください。他にも貴重なイノセンス名義音源「welcome2000」、かつてABCで活躍したJA飛龍のJusty Ace名義による「ORIGINAL TOKYO」も収録されているなど、FG、ABCにおいて露出が少なかったグループの空白を埋めるのに非常に役立つ一枚。先に絶賛した二曲以外取り立てて際立つ曲があるわけでもないけれど、今振り返ったときに沸く感慨深さからこの評価で。色んな意味で貴重。