RATID -Realize A Thing In The Depths-

新年度からは下ネタを言わない。
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BACK AGAIN / NITRO MICROPHONE UNDERGROUND
 


1.Jah Jah Jah
2.カマゲン
3.SAYURI~skit~
4.王朝
5.Scranble
6.Phenomenon


★★★★★★★★☆☆

その理解度はともかく、20年の歳月をかけて少しずつ日本全土の現場に広がったHIPHOP。広がった裾野と比例してそのスタイルも当然の様に多様化していった。HIPHOPにベースを置きながらも、ジャズを取り入れる、Techno Animalよろしくメタルやダブも詰め込んでみる、ポエトリーに意識的に寄ってみる…。それを聴くリスナーの感想も「ジャジーでオシャレ」「パーソナルで詩的なリリックが素晴らしい」「今までのHIPHOPにはない感覚」などなど…。

勿論これらのスタイルや感想を批判するつもりなんて毛頭無くて、何が言いたいかというと、「HIPHOPから意識的に離れて冒険できるのは、そのシーンのど真ん中に聳え立つ直球スタンダードなHIPHOPの芯がブレずに堅持されてるから」に他ならないってこと。けだし様々な様式を取るようになった各々の音楽が、HIPHOPとしてきちんと評価されるのは漠然と、しかし心の中でそのイメージをどっしり構えている「HIPHOPたるHIPHOP」と相対的に比較できるからだ。日本のHIPHOPシーンが「猿真似じゃない日本独自のHIPHOPを」というスローガンの元、一気に音楽的広がりを見せたのも原点とすべき、振り返れば自分の音楽に相対的評価が付与される0地点がいつでもそこにあったからだ。そして2000年代、その持ち場を堅持し続けたのはこの怪物グループ、NITROに他ならない。

それはDABOのBMWでの活動からもわかるし、今作で初めて日本のシーンでの自分たちの役割を誇示した
王朝」からも伺える。リリックの意味より語感に重みを置いたフェイスレスリリックのはずが、8人中唯一自然体なリリックゆえ毎回思考回路が聴き手にもぽろぽろこぼれて来るBIGZAMのリリックの変化だってそうだ。オレオレリリック筆頭だった彼が「俺らなりに業界を盛り上げる」「シーンに貢献」なんて、もう立派に育ったなぁと変な親みたいな感慨深さまで感じますよ…。「安易にNITROに連帯感が!」というのとは確かに違うけど、動機が向上心からであれ、シーンにおいてかつてと異なる境遇での焦燥からであれ、以前のビジネスとしてのHIPHOPからその意識が変わってきたのは確実でしょう。

内容について述べると、「カマゲン
」の破壊力については皆さんYOUTUBE等でご確認の通り。Buzzer Beats製の、低音シンセをギャンギャンに弾いたダークネスなオフビートトラックがもう病み付き。"Dwon The Line"等の延長線にある、NITROの音楽的な面での遊び心がネクストレベルに達した新境地。一方これまでのイメージ通りに豪華絢爛なヴァイオリンループが印象的なワタライビーツ上で、HIPHOPの花形・ド派手マイクリレーをブチカマす「Scramble」も秀逸な出来栄え。(最後のDELIの歌が無ければ更に良かった…)この曲を筆頭に、今作においてはXBSの人称代名詞無しラップが絶好調であることはこのレビューで最も伝えたいところ。「核が違うんだよプランが 独走突っ走るゲームトップランナー」の音のハメ方の完璧さなんて天才的ですよ。この二曲が図抜けてて他の印象が薄いですが、DABOが全盛期を彷彿させる言葉運びを見せる「Phenomenon」なんかもお勧め。スキットを除いた5曲中3曲が8人参加という、以前では考えられなかったサービス精神だし、これを聴かずに2008年は語れない、HIPHOP総本山からの快撃。
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10:46 | NITRO MICROPHONE UNDERGROUND | comments(0) | -
SPECIAL FORCE / NITRO MICROPHONE UNDERGROUND


1. SPECIAL FORCE
2. DEAD HEAT
3. ナクナイ?
4. NIGHT RAID -Tokyo state of mind-
5. 侵略
6. JUNGLE FEVER
7. AM 2:00
8. ボンバーマン
9. アルカトラズ
10. 行動
11. PM 5:30
12. ONE NIGHT
13. 楽団
14. PRAYER
15. THE PRESENT 4 REAL
16. SPEND THE TIME



★★★★★★★★☆☆



3年ぶりに届いた3rdを開けてみるとやっぱりそこにはなんのサプライズもない、今まで通りのNITROが入ってて一安心する。かつてないプレッシャーの中なんとか肩肘張って威張ってた2ndと違い、なんの気兼ねもなくはしゃぎ回る様が以前とは違うくらい。それによるダサさもカッコ良さもよりあからさまに出ちゃってるんだけどそこがまた彼ららしいというかなんというか、とにかくその変わらない奔放さを見てると落ち着くんですよね。今のリスナーが言う「リアル」がそのラッパーの実際の生き様を偽りなく描くことなんだとしたら今の僕は全くそんなもんに興味なくて。誰かのハスリンな生活なんて結局「この世は腐ってる」って話に落ち着いちゃって、仰々しくペダンチックに説教じみたこと言われても「そうだねプロテインだね」で終わるようなのが9割で。そんなローカルでリミッター付いたリアルさなんて聞いてどうすんだって感じなわけで。そんな最近のリスナーの嗜好に乗ってぽこぽこ出てくるこぢんまりしたラッパーよりも、今のリスナーの好みなんか気にせず、好きなときに好きなように作ったものをドコンと落として気付くと適当に帰っちゃってるNITROの生き様のが僕としては非常に爽快でたまらないんです。開き直ったビジネスライクなとこからエンターテイメント性、包み隠さないテキトーさと、こんなリアルに好きなようにやってるグループ他にないですよ。そんな結果ノンプレッシャーで好きなようにやった今作は感覚に落ちてくるある意味非常に「音楽的な」カッコ良さが充満してます。煌びやかに東京の夜を切り取った「DEAD HEAT」、DABO萌え急増必至の「ボンバーマン」
、陰鬱な流れで異彩を放つ「行動」、S-WORDのリリックがいちいちカッコ良い「SPEND THE TIME 」など穿らずちゃんと聴けばそのぶん返ってくる良質な作品。特筆すべきはITA-CHOの跳ねるビートにガッシリ言葉を刻んだXBSと登場のILLっぷりが堪らないGORE-TEXが魅せる「楽団」。全般にビートが少々弱い事以外は高品質高水準なアルバムです。ギターサンプルが活きた超絶トラック「SPECIAL FORCE」はシングル段階で聴き飽きてました。
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00:44 | NITRO MICROPHONE UNDERGROUND | comments(0) | trackbacks(0)

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