1.D.M.C
2.Music Lover / CORN HEAD
3.LOKO CRUSING / MACCHO
4.SUNAHAMMER de TIMER / D.O
★★★★★☆☆☆☆☆
MACCHOとCORNHEAD、そしてD.Oというカラフルな組み合わせによる変則グループ「D.M.C」のミニアルバム。(といっても三人での合作は1曲目の「D.M.C」のみ。)しかしメンバーを知って「やべぇよ!!それでそれぞれのソロも収録なんて一体どんな作品なんだよ母ちゃん!?」なんて期待に胸いっぱい状態でガッツリ聴きこもうと意気込んで買うと肩透かしを喰らう事になるので要注意。大してデカくないオレの愚息の何百倍もの膨張率で成長してくれちゃったこの期待感を一体どこにぶつければいいのか。仕方無しに買った日の夜にサッカーでもして有り余った気力を無理矢理使っちゃったりなんかして余計に疲れてしまう。(オレの事です)まず間違いなくメインである「D.M.C」について言うと、メンバーを見た段階でレゲエとヒップホップの間をとった構成になる事は予想出来た。が、その出来がどうもちぐはぐ。なんとなくどっちにも詞を載せやすいそれらしいトラック(どちらかと言うとレゲエ寄り)を用意して、その上で雑然と繰り広げられていくマイクリレー。「え?この三人が揃ってこれ??」と終始頭上に?マークが浮かんだまま、どこで盛り上ればいいのかもわからないまま終わってしまった。ヒップホップとレゲエの狭間だろうと巧く乗りこなしていくMACCHOまで無味乾燥なラップなのは痛い。思い切って極端にどっちか寄りのトラックにした方が面白さは段違いだったろうに残念。それぞれのソロ曲も特にズバ抜けた出来というわけでもなくここでも肩透かし。ただしMACCHOの「LOKO CRUSING」はOZROのアルバムに入っても埋もれないくらいのカッコ良さは誇っている。得意なフィールドではやっぱり日本でも最高峰の上手さをみせてくれる。しかしそれも0-3で敗色濃厚な試合で意地の一撃を返して1-3にするようなもので、期待はずれ感を埋めるものにはならず。批判ばかりで申し訳ないがメンバーから来る期待が大きかっただけにその反動もデカい。結局本作の価値はこの3人が同じ曲で共演した事実だけという活字でも伝えられる類のものにしか見出せない皮肉に。