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浸透〜PENETRATION〜 / NAKED ARTS


1.INTRO
2.浸透
3.この方向feat.SHOT SHELL
4.1+2
5.SKIP 2 THE ROOTS[REMIX]
6.未知なる種feat.RHYMESTER
7.'95
8.OPEN ARMS
9.夢[REMIX]
10.鍵
11.巨塔feat.RAPPAGARIYA
12.脱皮
13.脱皮再起展開(中心送信)feat.YOUNG INDIA(SOUL SCREAM)
14.I&I[Mr.DRUNK REMIX]




★★★★★★★★★★



日本のHIPHOPにおいて90年代から、今もそのままのグループとして活動している人達というのは最早極少数となった。大半がソロで活動していたり、解散したりしているわけだが、例に漏れずこのNAKED ARTSも今は実質活動停止の状況にある。(2004年DJ TONKのアルバムでMILIとK-ONが集まった事もあったが。)そんな彼らが97年に発表した唯一のアルバムがこれ。DJ TONKの作る柔らかな音のトラックにMILIとK-ONの歯切れ良いラップが乗る。特にMILIのラップは瘋癲での活動でもわかるように素晴らしい歯切れのよさ。聴いていて爽快。そんな彼らの作風というのは当時から今に至るまでの主流となっているダークなイメージを前面に押し出したいわゆる「ハードコア」な作風とは対照的に、一貫したポジティブな音、リリックによる綺麗な世界観である。題名通り体に彼らの音が清流のせせらぎのような爽快感と共に浸透してくるのだ。SOUL SCREAMのような雰囲気を想像してもらえば大体のイメージが掴めるかもしれない。実際このアルバムにもSOUL SCREAMは客演している。更に客演を見ていくと、彼らの世界観を壊さない必要最低限の量ながら、JUBE、NAO、BABA、SAKUから成るTHINK TANKの前身ともいえるSHOT SHELLやRHYMESTER、RAPPAGARIYAと豪華な面々である。当然彼らが参加した曲はどれも素晴らしい出来で、特にRAPPAGARIYAの参加した「巨塔」はお薦め。また、RHYMESTERのMC SHIRO(現宇多丸)の「未知なる種」でのキレっぷりや「この方向」でのSHOT SHELL勢の意外にもNAKED ARTS側の世界観に順応したような気持ち良いラップも必聴。勿論「浸透」や「SKIP 2 THE ROOTS[REMIX]」等のNAKED ARTSのみによる曲も良い出来。アルバムに一貫して流れるこの爽やかな世界観や日本語の語感の気持ちよさ。紛う事なき名作である。しかし彼らの作品がこれから先新たに聴ける可能性はあまりないだろう。だからこそダメレコやRAMBCAMP、STERUSSなど最近のアンダーグラウンドに感じられる「90年代のHIPHOPへの立ち返り」という意識を持つ彼らには期待している。SOUL SCREAMやこのNAKED ARTS…シーンの中心に居座った訳ではないが確実に彼らの確固たる信念の元での「HIPHOP」を築き、守り通した彼らに尊敬を抱き、更に大成させようとするラッパーが出て来ないか、と。確実にNAKED ARTSは尊敬されるべき「本物」だとこのアルバムで確信できるのだから。
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16:28 | NAKED ARTS | comments(6) | trackbacks(0)

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