RATID -Realize A Thing In The Depths-

新年度からは下ネタを言わない。
遼の最近読んだ本
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

web拍手
| - | - | -
Xカリバー / 剣桃太郎


1.其の壱
2.HYDRO PANIC
3.WINS MAN with WINS MAN
4.LAST OF SAMURAI feat.K5R, 般若, ASHRA
5.仁義
6.夜桜
7.さからうな!
8.Xカリバー
9.実況トニー
10.死刑執行0:01
11.三味線
12.野良犬 サパ ピルカ セタ feat.SHINNOSK8,神,響言奏
13.ウロヤケヌマ feat.GK MARYAN, D.O.
14.違えんだよ feat.RINO LATINA II
15.ブリブリテーマソングpt.III feat.DEN, TWIGY

★★★★★☆☆☆☆☆

妄走族の一員・剣桃太郎のソロデビューアルバム。2007年8月8日発売。

妄走族の中では般若に次ぐパンチライナーとして光っていた彼だが、初のソロとなる本作は存外キツイ。グループの中では8分の1だけヴァースを埋めれば良かったものが、1曲丸々リリックを書くとなると、それまで覆い隠されていた作詞能力の低さが露わになってしまった。 "学習しとけ ノートはジャポニカ" "100%ジュース絞り出し おかわり"(「HYDRO PANIC」)など、パンチラインと紙一重でダサい方に傾いた言葉達がそこら中に無残に転がる。ある意味般若よりも攻撃に特化したそのスタイルが作中で一貫するため、余計に言葉の振り幅も限定され、たまに外れ値で変な言葉が転がり出てくるだけといった感じ。

腕の見せどころであるDISソング「さからうな!」はスタイルと抜群の親和性を見せたぶんまだ聴けるが、リリックが聴けるようになっても、今度はフロウの貧弱さが気になるようになる。オンビートで単調な乗せ方しか出来ないラップを延々と聴いていると、「LAST OF SAMURAI」で縦横無尽にビートを駆け巡る般若との差は、フロウに関しても大きいのかもしれないと思った。

ソロ曲で一定水準以上に達したのは「Xカリバー」くらいなんじゃないかとすら思うが(「実況トニー」を曲として扱ってよいならあれが一番だが。あれは面白かった)、この曲にしろどの曲にしろ、HOOKが壊滅的に酷い。このせいで、せっかくソロ曲での損失分を取り返せるはずのマイクリレーものですら、HOOKが回ってくる度にリスナーをげんなりさせることになる。

結局、山積みになった課題がありありと見えたソロデビューとなってしまった。妄走族に特有なギャングスタとは違う日本のチンピラフレイヴァをクルーで最も受け継いだ彼。それを活かそうとした「夜桜」、「三味線」も本作では目も当てられないクオリティでしかないが、事実持っているパーツ自体は面白いのだから、方向性は変えずにきっちりソロマイカーとして成長してくれれば、と思う。唯一「ブリブリテーマソングpt.III」でダウナーに決めるTWIGYには期待して良い。


web拍手
12:44 | 剣桃太郎 | comments(2) | -

03
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
--
>>
<<
--