1.White Out
2.White Out(Sky Beatz Remix)
★★★★★☆☆☆☆☆
SEEDA主導による企画シングル。税込400円。2010年12月22日発売。
オリジナル版「White Out」の方はかなり好みが分かれるだろう。S.L.A.C.K.製のトラックは、意図的にビートの力を極限まで削ぐことでその浮遊感を増している。S.L.A.C.K.が言うように "凄い遠くまでWhite" な大雪原が広がるかのような音。ただ、そんな落ち着いた音の上で3人が吐くのは恋愛とクリスマスネタなんかであり、フロウも何ら食ってかからず、毒気を抜かれたラップに終始している。それ自体が悪いわけではないが、静の音と静のラップを組み合わせても、互いに寄り添って安定したクオリティにはなれど、このメンバーに抱く期待度との隔たりは大きい。
その点では、一転してネオン輝く街のクリスマスを連想させるようにお祭り感を増した「White Out(Sky Beatz Remix)」の方が、トラックとラップの静動のバランスをあえて崩しているぶんだけまだ楽しい。特に、オリジナル版ではビートを抜きに抜かれてなんかクサい男にしか聴こえなかったZEEBRAは、こっちの方が断然良い。こういう華やかな音をもらえば、この3人の中でも最も映えるあたりはさすが。フロウ巧者の2人に続きながらも、トーキングモジュールで煽る煌びやかなトラックと、自らの声との兼ね合いだけでキャラが立ってる。