1.I'm Back
2.Don't Listen feat.JASHWON and PIT GOb
3.EVERY SMOKIN' feat.SEEDA , SMITH CN
4.OTO feat.ZEEBRA , JESSE , L-VOKAL , T2K , Toul Roll
★★★★★☆☆☆☆☆
練マザファッカーのリーダー・D.Oの逮捕後初となるシングル。2010年9月8日発売。
彼のホニャホニャした声のラップは特に好きでも嫌いでもないのだけれど、そのエンターテイメント性は大好き。MUNARI製の晴れやかな音が復帰を祝福する「I'm Back」で返り咲いた彼だが、その中で警察とマスメディアに喧嘩を売りつけ、クソッタレと罵り、最後には "冗談だって 愛してるぜメーン" と茶化す。そんでもってどこにI'm Backしたのかと言えば、仲間と焚きまくり、自殺を考える人に "何言っても無駄さっさと死んじまえ" "逆に死なねぇなら殺してぇぜ"(「Don't Listen」)と食ってかかる、相変わらずの地下生活へバックしたわけで。恐れることなく、逮捕前と何ら変わらず好き勝手にやる姿勢が最高だ。
もはやこっちがメインなボートラに関しては、明らかに別の意味でヤバそうなメンツでの「EVERY SMOKIN'」は完全に力を抜いて作った緩い出来。だが、ラストの「OTO」の良さは特筆されてしかるべきだろう。よたついたキーボードのループがなんとも心地良い落ち着いたマイクリレー。Toul RollのHOOKも力まずスムースで、最後に控えるZEEBRAまで5分半が苦痛無く流れる。日本のマイクリレーで、それもD.O主導のこのメンツでこういう曲は珍しくて良い。きっちり聴いたときに気付く、そこかしこに溢れる辛辣なメッセージも○。
500円4曲入りシングルのコストパフォーマンスとしては、何ら不満は出ない。これからのD.Oが何ら今までと変わらないことをリスナーに確信させるものとしては、本作は十二分にその役目を果たしたと言える。