2011.04.09 Saturday
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1.J・O・B 2.SAIMIN' 3.HIGH & FAST 4.SHINE! 5.プロジェクト"HELLO" 6.6 DIMENSIONS 7.Discoteca Pacifica 8.今夜はブギーバック(Re-play)feat. ハナレグミ 9.ワークフロウ 10.EVERY SINGLE DAY
★★★★★★★☆☆☆
スチャダラパー、インストゥルメンタルバンドのSLY MONGOOSE、元脱線3のロボ宙によるTHE HELLO WORKSのアルバム。2007年12月5日発売。
スチャダラパー(+ロボ宙)はこれまで物語の中で役者を演じるか、素で自らを語る時は自分を何の変哲もない人間として描くことで日本のHIPHOP黎明期から独自の地位を築き、高い評価を得てきた。本作は、そのスチャダラパーが、初めてカースト下位の人間としての鬱屈した感情むき出しにを描いている点でやはり異質な作品と言える。
聴いていてどんよりしてくる生々しさの源泉は、例えば「闇金ウシジマくん」を読んだときのそれと同じところに根差していて、明るさの中に刺を潜ませるスチャダラパー単体のアルバムとはその辺りでも趣を異にする。
こうした点は賛否と言うよりも好き嫌いの別れる部分かも知れない。しかし、冴えない感情のドロドロした部分をすくい取るようなSLY MONGOOSEのバンドサウンドはフレッシュでカッコ良いし、「SAMIN'」や「HIGH&FAST」あたりはアルバムコンセプトを抜きにしても、ひたすらにカッコ良いHIPHOPをただ追い求め続けるリスナーの欲求にも応える完成度の高さだ。
うだつの上がらない生活の中でも毎日に生きがいを見つける「EVERY SINGLE DAY」でアルバムを締めるあたり、その辺の不幸自慢を丸投げするだけのアーティストとは違って、やはり長く生き残ってきたベテランの業を感じる。
そして、アルバムコンセプトからやや独立した文脈で評価出来るのが「今夜はブギーバック(Re-lay)」だ。正直に言おう。原曲よりも好きです。SLY MANGOOSEのファンキーで透明感溢れるファンクサウンドの抜けも気持ち良いし(最後のサビが終わってからの流れなんて最高!!)、話題性のための再演なんて言わせない、問答無用にハイセンスなリメイク。10分を超える大作ですが、原曲と同格に位置付けることになんの躊躇もありません。
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