2011.04.09 Saturday
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1.Report of a gun 2.Time is money,Life is game 3.Push Your Hands Up 4.4season~cruisin’winter~ 5.MODEL feat.來々 6.IDENTITIY 7.Wall Of Hate feat.LA BONO,K.K. for CALUSARI 8.skit# 9.Mr.Billy MeetsgunIII 10.Dear…feat.拳太for J-GREN 11.4Seasons: in early spring 12.Set the Table feat.RYUZOfor R-RATED 13.Sure Shot feat.YOUNG BERY 14.LAST SONG 15.G.U.N.~Ganxstaz Unusefull Nack~remixfeat.尾崎 陽子★★★★★★★☆☆☆
名古屋でPhobia Of Thugのメンバーとして活動してきたMr.OZの1stソロアルバム。自身が主宰するBIGG MAC RECORDSより、2005年12月28日発売。
リズミカルと言う言葉を捨て去ってリーディングに傾倒したフロウは、リリックへのこだわりを以って、その犠牲にしたものの大きさを感じさせないほど魅力ある輝きを放つ。音としての言葉と言葉としての言葉は、なまじ詰め込める情報量が多いHIPHOPにおいては比重問題になるきらいがあるが、後者に振り切ったMr.OZの言葉は、ありふれたテーマである感謝チューン「Dear...」なんかでこそ本領を発揮出来るのが強みだ(拳太のヴァースが不要だけど)。というか、ほとんどの客演に必要性を感じないほどMr.OZ一人の言葉がヘヴィに響いてきて、もっとこの言葉に沈んでいたいと思う。むしろ過剰な啓蒙性を纏っていないぶん、リリカルであることをやたら売りにするタイプのラッパーよりもその言葉が素直に届く。
Phobia Of Thugを離れてのソロ作ということで、そのリリシズムはやや内向的な面に沈む。アグレッシヴなHIPHOPチューンの中で型にはまらない、自分なりの言葉を吐き出していたボースティング型ラッパーとしての魅力が味わえるのはYOUNG BERYとの相性が抜群な「Sure Shot」など、ごくわずか。それゆえ、onodubが多くを任されたトラック群もメロウで繊細な色彩を強め(それが悪いというわけでなく)、その意味で彼のデスヴォイスがボースティングによって迫力倍掛けの効果を発揮する場面も少ない。
それでも名古屋勢とは思えないほど品のあるクルーズチューン「4 Seasons : cruisin' in winter」や、その巧みな心理描写が「HIPHOP、ありがとう」というさんざ聴き尽した言葉に重みを持たせる「IDENTITY」(II-Jのプロデュース力はさすが!!)などを聴くと、言葉とその振り回し方をきちんと心得ている日本で数少ないラッパーであろうと実感する。
ソロアルバムが故の攻撃性の減退を理解した上で聴くならば、彼の相変わらず渋い言葉の数々に十分満足出来るアルバムだ。名曲「G.U.N.」のリミックスも、原曲には及ばないが味のある仕上がり。
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