RATID -Realize A Thing In The Depths-

新年度からは下ネタを言わない。
遼の最近読んだ本
スポンサーサイト

一定期間更新がないため広告を表示しています

web拍手
| - | - | -
Verseday / PONY


1.あの頃と今 Produced by YOUNG-G (おみゆきCHANNEL)
2.Still Run This Town feat. KTY Produced by BIG BEN (おみゆきCHANNEL)
3.Another day'z Produced by BIG BEN (おみゆきCHANNEL)
4.SUNDAY feat. WAX Produced by KURABEATS
5.Change Produced by FUNK入道
6.Restart Produced by KURABEATS
7.Who is the KING?? feat. DJ DICK Produced by YOUNG-G (おみゆきCHANNEL)
8.Freestyle feat. Dr.KITOU
9.Mr.Mr. Produced by BIG BEN (おみゆきCHANNEL)
10.New School feat. G-SWOOSH Produced by BIG BEN (おみゆきCHANNEL)
11.助言 feat. MMM,田我流 Produced by BIG BEN (おみゆきCHANNEL)
12.Birthday feat. CHIYORI Produced by ZIPSIES
13.楽園 Produced by おみゆきCHANNEL


★★★★★★★☆☆☆


stillichimiyaの一員・PONYの1stソロアルバム。2010年5月5日発売。

冒頭の「
あの頃と今」で自分のルーツを辿ったのち、 "オレには夢しかねぇ" と締めて清々しく前を向くPONYの視線は、次の「Still Run This Town」以降、一気にサクセスストーリーの糸口すら無い地元に向けられる。「リアル」であることを大前提としたときに生まれる、あまりにも語るには取りとめの無い現実をそれでも音に乗せて歌う。それは凄く垢抜け無くてクールでやさぐれていないけれど、HIPHOPの根源的価値観に最も忠実なアプローチだ。

しかしPONYはそんなどうしようもない現実に呑まれるばかりの音楽であることをよしとしない。「Change
」以降の中盤から、愚痴を飲み込んでラッパーとして前を向く。その意気込みが横滑りしたような「Who is the KING??」なんかは多少飛び道具的でもあるだろう。しかし "歌うことでどう変わるかわかんねぇけど、歌うぜ" と意志を固めて言葉を紡ぐ「Mr.Mr.」は、後ろ向きになりがちなこのスタイルを、あくまで前向きな生産手段として扱おうとする姿勢が清々しい佳曲だ。

そうした「リアル」を表現手段とすることは変えないが、それを言い訳にただ薄暗い言葉を並べるだけのHIPHOPになっていないから好感が持てる。そうでなくては「Birthday
」だって、言い訳程度に入れた感謝ソングにしか聴こえなかっただろう。締めの一曲「楽園」も同じ。やっぱりHIPHOPにはもがく人間がその泥まみれの姿を見つめるだけじゃなくて、そのどん底から希望を見出すツールであってほしいんです。

PONYの感情をブレスと共に吐き出すラップスタイルは、SEEDA以降の潮流、同じstillichimiyaの田我流と同じカテゴリに位置付けることが出来るだろう。基本的なスタンスも同じだが、先に出た田我流「
JUST」よりも身内のプロデュースワークが洗練されているぶんだけ、僕らは彼らに、彼らは地元に、未来を感じることが出来るのがこのアルバムだ。

web拍手
10:58 | PONY from stillichimiya | comments(0) | -

03
--
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
31
--
>>
<<
--