RATID -Realize A Thing In The Depths-

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WHALABOUT? / S.L.A.C.K


1.Sin Son(In) 
2.Walk To Back 
3.That's Me 
4.Drunk 
5.閃き 
6.NEXT (pro Budamunky) 
7.適当 
8.I'm Home (pro Budamunky) 
9.意味なんてないさ 
10.子供の頃 (pro 16Flip ) 
11.逆流 Feat. 仙人掌 
12.Many Thin 
13.Another Lonely Day 
14.Skate Trip (Out) 
15.笑えれば 

★★★★★★★★☆☆

S.L.A.C.K.の3rdアルバム。2009年11月18日発売。

自らのラップと音とを照らし合わせて、意図的にグニョグニョのアンビエントアルバムに仕上げた前作から9か月。基本的にセルフプロデュースで済ませる姿勢は本作でも変わらないが、音の手綱を手放さないことで、自らのスタイルを貫きつつも前作とは大きな変化をつけることに成功している。

前作のレビューで「トラックをオーソドックスに済ませることで、よりアンビエント感を演出している」というようなことを書いたが、本作でのS.L.A.C.K.はそれとは正反対に、トラックをよりテクニカルに仕上げることで、自らのHIPHOPミュージックとしての底力を誇示している。ほとんど舞台設定が休日になっている自堕落なリリックこそ変わらないが、そのラップを載せるのは短く切られた変則的なループだったり、電子音を多用したものであったりと、前作と違い、音と言葉の反発力を推進力に置換している向きがある。

そのため本作ではS.L.A.C.K.のラップがただの怠惰ラップではなく、HIPHOP的にかなり高度なスキルに裏打ちされたものであることを実感出来る。珍しく強い自己主張を潜ませた「
That's Me」や、逆に諦観めいた思いがいくとこまでいった「意味なんてないさ」を筆頭に、一見隙だらけだがよくよく見てみると綿密に織り上げられた楽曲だらけ。休日に聴くのに適している前作とは異なり、何気に他のイケイケHIPHOPと混ぜ合わせて聴ける、挑戦的な魅力も備えた快作だ。そのネチャネチャしたラップを、そんなに変幻自在に操れるなんて!!

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23:04 | S.L.A.C.K. | comments(4) | -
My Space / S.L.A.C.K.


1.Intro(Welcome To My Space)/Pro. S.L.A.C.K.    
2.Good More/Pro. S.L.A.C.K.    
3.Train On The Tokyo/Pro. S.L.A.C.K.    
4.I Know About Shit/Pro. S.L.A.C.K.    
5.Deep Kiss/Pro. S.L.A.C.K.   
6.Skit(Tel)/Pro. S.L.A.C.K.    
7.It's Romantic feat.仙人掌/Pro. S.L.A.C.K.    
8.Down(Love Sick) feat.Kcal's/Pro. S.L.A.C.K.    
9.Skit(Cool Down)/Pro. S.L.A.C.K.    
10.Hot Cake/Pro. 16FLIP    
11.SMG with.MEW/Pro. S.L.A.C.K.    
12.Dream In Marijuana/Pro. S.L.A.C.K.    
13.Waikin Down The Street feat.Kcal's/Pro. 16FLIP    
14.Think So/Pro. S.L.A.C.K.    
15.Re-lacks/Pro. S.L.A.C.K.


★★★★★★★★☆☆

I'm Serious-好きにやってみた-
」以来となる、PSGの一員・S.L.A.C.K.の2ndアルバム。2009年2月18日発売。

SEEDAの登場をひとつのターニングポイントとして、ラッパーにとってのHIPHOPの存在は大きく変わってきた。HIPHOPに自分の生活が規定されるのではなく、自分の生活の中のあくまで一部にHIPHOPがある、という状況。BRON-Kが「
何一つ失わず」で、HIPHOP一筋ではなく全てを手に入れようとし、「だってこの世の価値なんてゴミかもしれないじゃん」と意志表示する傾向には、ZEEBRA世代の「オレがNo.1HIPHOPドリーム」思想はほとんど感じられない。そして最近のラッパーに見られるこの傾向は、このS.L.A.C.Kにも強く当てはまるだろう。

"Rap or Lifeならどうでもいい"(「
Down(Love Sick)」) "普通の生活して楽しく出来ればいいと思うんだよ"(「Think So」) と軽く言ってのけるS.L.A.C.Kの本作にはHIPHOPそれ自体への拘りはほとんど感じられないし、事実、HIPHOPの構成要素に言及した部分は、クラブ活動をほんのり思い返した、16Flipの『Could It Be I'm Falling Love』使いの1ループが心地良い「Hot Cake」など数曲の詩に散見されるくらいだ。あとは自分の手の届く範囲で、それを歌うことが出来ればそれでいい。

身内内でアルバム製作をサッと済ませ、リリックでも、そしてラップ自体でも適当感とめんどくささを全面に押し出した本作の持つ脱力感。それはラップがHIPHOP的価値観から離れた結果、完全に牙を失ったことで、ずっと甘噛みされてるようなダラけた気持ち良さを演出する。雨の休日に聴いてると、あまりの心地良い脱力感に一日を無駄にしそうだ。一方で、ほぼセルフプロデュースで固めたトラックはあくまでオーソドックスな公式に乗っ取って作られていて、その部分での遊び心の無さも、リスナーの耳を敏感にさせずにゆったりと音に身を任せることに貢献している。

あえて注文を付けるなら、Skit群がいらなかったこと。曲で十分表現出来ているダラケっぷりは、わざわざ会話を挟んで強調しなくても十分伝わってる。

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12:14 | S.L.A.C.K. | comments(0) | -

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