RATID -Realize A Thing In The Depths-

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PALPABLE / HAB I SCREAM


1.LOVE ICECREAM 
2.Still Shinin' feat.TRUTHFUL a.k.a. STICKO from FIRE BALL 
3.MOVIE STAR feat.YOUNGSHIM 
4.メロス 
5.Luv u so… 
6.ソウルメイト feat.COMA-CHI,JAY'ED 
7.Goodbye California 
8.DEAL FOR REAL feat.JUNGLIST YOUTHS 
9.I BELIEVE feat.E.G.G.MAN 
10.100 Million 
11.The Last Song 
12.IMAGINE (Bonus Track)


★★★★★★★☆☆☆

Soul ScreamのHAB I SCREAMの3rdアルバム。2009年8月19日発売。

「PALPABLE」=触診出来る、手に取る事が出来る。このタイトルに込められたメッセージ、それはそのままリスナーにこのアルバムが現実的なものとして受け取られるように、ということだ。名作の1stアルバムで見せたエモーショナルさというのは、あくまでも彼の心情世界を舞台にしているという意味でパーソナルだった。その世界を純HIPHOP化し、リリックを難化させた2ndを経て、この3rdアルバムで語られるテーマは特殊な事情により制作された「I BELIEVE
」を除き、より普遍的だ。仲間、友情、矜持、恋愛、葛藤、夢、家族、戦争、そして人生。語られる内容への共感の扉はほぼ万人に開かれている。そこには"ピュアで、愛を持ったアルバムでありたい"という彼の意図がよく反映されており、そのアプローチの方法はチェケラッチョでヘッバンギンなHIPHOPよりはよりJ-POP的な所に根差していると言えるだろう。そしてこれは勿論批判の言葉ではない。だからこそこの辺りの狙いを汲み取ろうともせずに、このアルバムを単なる「イケてるラップミュージックかどうか」で判断して、切り捨ててしまうのは愚かしいことこの上ないのだ。無論自戒の意も含むが、それはHIPHOPを愛する姿勢ではあっても音楽を聴く姿勢じゃない。

土臭さを取り払った抜けの良い打ち込みビーツが並ぶトラック群は、その嫌味なく耳に響く心地良さと併せてどこかL-VOKALの「
FREE」にも通じるものがある。そしてあのアルバムもリスナーとの対話を目的とした作品であったのは偶然ではないだろう。これからはこういう制作姿勢の作品がもっと出てきても良いと思う。

中でもBach Logic製の「
MOVIE STAR」は、さすがこなれた音の作りでアルバム中最も聴き易い。よくある"人生は君が主役モノ"だが、PUSHIMの実妹YOUNGSHIMの歌声も良く通っており気持ち良い一曲だ。シンガーが頑張ったという意味では旧友を思う「ソウルメイト」でのJAY'ED、RHYMESCIENTISTがよく作るような、Buzzer Beatsのトラックとは思えないほどギターが情感を持った「Still Shinin'」でのTRUTHFULLも同様か。フィーチャリング表記のある人以外にも随所にコーラス(何とBAMBOOやGACCHIも参加!!)が差し込まれ、その使い方がいちいち上手いのでラップアルバムにありがちな不器用さが緩和され、全体をスタイリッシュかつ感情的に仕上げている。

勿論批判点がないわけではなく、あちこちで触れられているHABのラップの変化は僕もやや否定的に捉えている。今までよりさらに鼻にかかった声でフニャフニャラップする様は多少感情表現に優れ、なるほど彼が言うように「言葉の温度を伝える為のフロウ」という意味ではアルバムの訴求力の向上に貢献もしているが、なんせ肝心のリリックが聴き取り辛い。先述したようにそれだけでアルバムとして見限るのは馬鹿げた事だが、この事が幾らか本作でのアプローチの魅力を落としているのは否めない。

しかし聴く前にあちこちで見聴きした評判よりはずっと良い作品だった。HABが自分の音楽を聴き手に伝えるという事に関してのみ言うならば、その意図のわかりやすさと熱量は1stをも凌ぐ。家の事情などから「義務感」に追われ作った1stよりも、「やりたい音楽」が最も出来たのは本作であろう。どうしてもラップに勿体無い思いを感じてしまいもするが、それ以上に全体に込められた想いと、トラックを含めたその表現方法の豊かさはもっと評価されて良い。
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04:52 | HAB I SCREAM | comments(2) | -
THE ONE[FLOW,RHYME,BEATS&LIFE] / HAB I SCREAM



1.Rise&Shine,Shine&Rise
2.FLOW,RHYME,BEATS&LIFE(feat.E.G.G.MAN)
3.チェカマフロー(feat.SHIKI)
4.GET DOWN
5.Burning Man(feat.三宅洋平(犬式 a.k.a.Dogggystyle))
6.ONE NIGHT SHOW(feat.SHIKI)
7.グランドサーフィン(surfed with Micro)
8.幸(feat.48.9(RINO LATINA 2,ヨシピィ・ダ・ガマ,UZI))
9.6センス
10.ボディーガード/レペゼンアンセム(feat.MC MUG)
11.LEGENDARY OF SOUL SCREAM
12.モ・ベイの空に(sunrise version)
13.~おもいはみえない風にのって
14.アンコール(feat.ヨシピィ・ダ・ガマ,MC MUG,MadBlooded,UZI,SHINNOSK8,三宅洋平,タイプライター,GORI,Takuto,DEN,Mummy-D,G.K.MARYAN,RINO LATINA 2,ZEEBRA)
15.Wake Up,Wake Up,Wake Up!!!



★★★★★★★☆☆☆





HAB I SCREAM独自の世界観というのは日本のシーンでも唯一無二のオリジナルなものである。その彼の世界の素晴らしさは1stアルバム「The Circle」で存分に知っているし、1stアルバムレビュー時にもこれ以上素晴らしいヴァイブスを創り上げた作品はこれから先HAB自身にも創れないだろうとあえて断言した。それでもやはりリスナーとしては彼にはその世界の更なる高みへ昇って欲しかったのだ。だからこそ彼の世界は侵されるべきではなかった。ガラス細工のような、美しくも咳払い一つでバランスが崩れてしまう繊細な世界。それは1stアルバムで見事に構築しきる事に成功した。しかし彼はあえてそのガラス細工の世界を増築にかかった。そして増築するにあたって様々な異物が入り込み、結果再構築された世界は見た目こそ似ているが内面は全く違うものになってしまったのだ。
結果出来たアルバムは完成度こそ高いが何故かあまり褒めちぎる気になれない。それは僕があまりに1stに感銘を受けたからなのかもしれないが、豪華な客演陣と彼の世界、その両方を両立させる事はほぼ不可能だろう。特に強くそう感じたのが「幸feat.48.9」だ。アルバムの一つの聴き所でもある曲だが、48.9CREWの面々のカッコ良さと曲の柔らかな世界が打ち消しあっているように感じる。意外に適応したUZIは別として、RINOとGAMA(特にGAMA)のなんとも薄い存在感。それでも客観的に見れば十分良曲であり、それが余計に「HABのソロでやれば名曲に成り得たという想い」、逆に言うと「普通のマイクリレー曲としての方が楽しめたかもという想い」を強めてしまう。豪華マイクリレー「アンコール」については完全にオマケ扱いで聴いた方が良い気も。完全に彼自身の世界とは水と油。特別カッコ良い印象は受けないがこれ単体で聴いた場合それなりには楽しめるだろう。しかしもちろん逆に見事な新たなる世界を完成させた曲が多々あるのも事実だ。その代表が実質SOSCでの一曲「FLOW,RHYME,BEATS&LIFE」。これはもうSOSC好きにはたまらない名曲に仕上がっている。「ONE NIGHT SHOW」での裏のある深いリリックや最近のベテラン勢に多く見られる回顧曲「LEGENDARY OF SOUL SCREAM」などもさすがHAB、というべき貫禄をみせつけてくれる。
纏めるとなんだか不満と満足がお互いにうち溶け合って表裏一体となったような感じの作品。完成度こそ流石で、普通に聴いた場合十分賞賛しうる良作なのだが、正直イマイチこのアルバムでHABの本当にやりたかった事が伝わってこなかった。客演陣を呼べば自分の世界も少なからず影響を受ける。どちらも取ろうとする事なんてムリなんです。このアルバムから聴いた方は非常に楽しめるだろうが、1stを聴いて気に入ってる側が聴くと中途半端に残った前作の雰囲気、そしてそれに調和しようとしてしきれてない大多数のゲストに違和感を覚えるかも。買って損はないがどれほど楽しめるかは各人別れそうなアルバムとなった。まぁ僕自身最初のアルバムでコレを出していたら絶賛してたと思いますが。
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02:06 | HAB I SCREAM | comments(0) | trackbacks(0)
The Circle / HAB I SCREAM



1.AAA
2.MC
3.SON OF A MIC
4.冬春夏秋
5.夢追人Feat.KENNY PRIEST
6.いかなきゃFeat.HAPPY BEAUTTY
7.SORA
8.Metamorphosis
9.POWER OF WORD
10.THE CIRCLE

BONUS TRACK Dear DAD / Free Style



★★★★★★★★★★





僕が2003年度最高の作品だと信じて疑わないHAB I SCREAMの1stアルバム。HAB自身が「生命、自然」を意識して作ったというこのアルバムはこれまであまり聴いた事のないような柔らかな温かみのある音が全編に流れる。10曲の間に流れるそんな温かい空気の中にHABのポジティブなメッセージが乗せられ、なんとも気持ち良い世界を紡ぎだす。
全て生演奏で収録されたトラックはどれもシンプルながらも自然の温かさを感じさせるような素晴らしいものばかり。序盤の3曲までは純粋なカッコ良さも兼ね備えた曲であるが、その三曲に関してもこの柔らかな世界観を壊すことなく質素なトラックと繊細なリリックが素晴らしい「冬春夏秋」へと気持ち良く誘ってくれる。沖縄民謡を感じさせるトラックとHOOKが心地良い「いかなきゃFeat.HAPPY BEAUTTY」や「時」と相対する自分を綴った「Metamorphosis」、HABのまさに魂の叫びを吹き込んだHAB史上最高にアツい一曲、「POWER OF WORD」など全曲を通して温かいメッセージが詰まっている。
本当に「自然」や「生命」の温かみを感じさせてくれるアルバムで、春の木漏れ日のようなぽかぽかとした気持ち良い音に自然と身を任せたくなる。日本のHIPHOPにおいて非常に稀少なタイプの作品であり、唯一無二の(恐らくHAB自身もこれに匹敵するバイブスを兼ね備えたものは創れないであろう)HIPHOP史において幅広く認知されるべき一枚。先に出たE.G.G.MANのアルバムが彼自身をそのまま投影した膨大な「自己哲学書」であったのに対し、このHABのアルバムは手作りの表紙で綴じられた穏やかに、温かに話し掛けてくる「絵本」のような作品。文句のない傑作です。
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10:40 | HAB I SCREAM | comments(4) | trackbacks(0)

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