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I Can Fly / 晋平太


1.I CAN FLY pro.ZIPSIES 
2.DANCING EAGLE pro.ZIPSIES 
3.I WANNA BE A MEN pro.ZIPSIES 
4.人生を1枚の写真にするから君に写って欲しい pro.ZIPSIES 
5.ターニングポイント pro.ZIPSIES 
6.ON YOUR MARK pro. ZIPSIES 
7 I SAY HELLO pro. DJ YUSHI


★★★★☆☆☆☆☆☆


フリースタイル黎明期に、B-BOY PARKなど数々のバトルで名を上げた晋平太のミニアルバム。2009年12月16日発売。

韻の踏み方にしてもフロウにしても、基本を押さえたオーソドックスなスタイルで高次元にまとまったスキルを持っているのに、なぜかそこまでアーティストとしての魅力を感じなかった晋平太。そのためソロ作品には手を出していなかったが、DJ CELORYの2ndアルバム収録の「STREET DREAMS 2
」での仕事がやたらにカッコ良かったので本作を手に取ってみることに。

そして本作に限った感想としては、無用なナルシズムが全てを台無しにしている印象だ。「I CAN FLY
」などに溢れる、ラッパーとしての自分のあり方に不安を感じつつも決意を固めて見せるその姿勢は熱いのだけれど、物語の作り方が下手。

他のソロ作でどうなっているのかは知らないけれど、本作での晋平太は、全ての曲で僕と君、二人の対話関係を築いている。それが仲間との物語であっても、ラブソングであっても、だ。それはいいのだけれど、そこで吐かれる言葉は平易で直接的ながらも、男が聴くとちょっとアレなナルシズムに過ぎていて、それがこういう僕と君の対話関係でこちらに語りかけられるもんだから、無意味にドラマ性を帯びたつまらない告白劇をこちらに投げ掛けられているようで、辛い。中途半端に個人次元化された曲の作り方が、完全に逆効果。単純に言葉選びが下手な部分もあるのだろう、「人生を1枚の写真にするから君に写って欲しい
」は、タイトルもHOOKも、あからさまに狙いすぎで外している。

ZIPSIESによる情緒豊かに寄り添ってくるトラックも、晋平太のスキル自体も決して悪くは無いのに、ラップのアウトプット方法が極端に悪いため、ソロ作品としては聴くに堪えない出来。客演仕事では良い仕事もするのに、ソロ作品でズッコケまくりな理由がわかった気がする。他人のフィールドで、曲の作り方を決められた上でラップを後乗せするとき(=つまり曲設定は外部に任せているとき)は、その決して低くないラップスキルが存分に腕を振るうのだろう。ソロマイカーとしてやっている以上、それはこれからも活動を続けていく上で致命的ではあるのだけれど。


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01:43 | 晋平太 | comments(2) | -

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