RATID -Realize A Thing In The Depths-

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STAY TRUE / O2


1.街道14 
2.きたない哲学者  feat.PRIMAL
3.神田リバサイ  feat.RUMI,MEGA-G
4.団地 Back In The Day  feat.ガッツakaケツバット
5.DAY DREAM 
6.Highway Star  feat.PRIMAL,SHINGO★西成,HIDADDY
7.火星呆景  feat.ECD
8.S田区T花 -Live Version-  feat.はなび
9.疾しさ 
10.宵闇  feat.メシアTHEフライ
11.知らない夜  feat.少佐
12.S田区T花  feat.はなび
13.天秤DREAM  feat.少佐,DOGMA,麻暴,PRIMAL,TAB001,GUINNESS,漢,NOR,SHINGO★西成
14.煙の行方  feat.惣一朗


★★★★★★★★☆☆


MSCのO2の1stソロアルバム。2009年11月4日発売。

同じライブラからの作品ということもあってか、サウンド面では2008年屈指の良作・JASWANNA「
BLACK BOX」にも通じるものがあると言って良い。しかしラップ面では、JUSWANNAがHIPHOP的なイデオロギーの上にアーバンな土着性をスモーキーなスパイスとして組み込んでいたのに対して、O2の本作では、ある種のゲットーイズムの延長線上にある下町イズムがその基礎を成し、HIPHOPがその鋳型の役割を果たす形を取っている。その点で両者のアプローチには大きな差異がある。(ついでに言えば、だから本作に自身のアルバム「FAST LINE」で同様の手段を取ったはなびが2曲参加しているのはある意味納得がいく。)

そんなスタイルを貫くO2のラップは、朴訥とした語り口の中に不意に仕込んでくる短文レベルでのパンチラインが魅力的。自らが育った団地を、ワナビーな輩を、東京に生きる個々の境遇を、断片的に切り取っては声高に叫ぶよりも、それを当然のこととして他の言葉に交えてフラットに吐き出す。感情を持ったトラックが多いのに対してラップが平面的に垂れ流され、その中に擬態した言葉の爆弾が潜んでは耳にこびりついていく。

このようなラップスタイルから、聴く前はもっと作中のテーマが抽象的なアルバムで、漠然とした言葉の羅列の中からこうしたボムを拾い上げるような聴き方になるのかなと思っていたが、いざ聴いてみれば思っていたよりもずっと具体的で、しっかりと足場の安定したラップアルバムに仕上がっていた。「闇金ウシジマくん」を下地にした「
神田リバサイ」みたいな筋道の通ったストーリーテリングものなんて、MSCのO2ではあまり聴けなかったと思う。この曲はRUMIが食い尽した感もあるが、原作ファンならそれぞれのモデルがすぐわかるので怖さは倍増。

この曲や、PRIMALとの「
汚い哲学者」、ECDとの「火星呆景」(ひどいタイトルだ)、SHINGO★西成とのリリカルパンチャー勝負のフィールドと化した「Highway Star」あたりを軸に、クオリティの高い楽曲が所狭しと並ぶ。前述したように、彼のラップスタイルから、ともすれば夢遊病的に言葉がただとっちらかるだけのアルバムになるのではという危惧もあったのだが、予想以上に自身のアイデンティティを胸に、芯の通った作品を届けてくれた。ポッセカット「天秤DREAM」もアルバムの色を損なわない程度に静かに華を出してそれなりの出来だし、値段ぶんの価値はある力作。
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