2011.04.09 Saturday
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1.No.1 Crew 2.Rhyme Dictionary 3.Mirage Pt.2 Party Night Remix feat.Keyco 4.Sunrises in the North 5.Ultimate Rhymes&Beats 6.The Impact feat.KAWA 7.Red Alert 8.指黒探訪記 9.Mirage 10.Mirage Pt.2 ★★★★★☆☆☆☆☆
S.P.C.は古くから札幌で活動を続けるKazmaniac、DJ Tama、DJ Seijiの3人組。本作は彼らがインディーズで500枚限定で販売した作品に2曲を追加し、幾つかのダーティワードに規制をかけてポニーキャニオンより発売したメジャーデビューアルバム。2001年8月1日発売。
主にDJ Seijiが担当したトラックは90年代直系の武骨なプロダクションで中々渋いのだが、肝心のKazmaniacのラップが2001年という時代性を加味してもなお古臭いのが勿体ない。韻を力点にライムを綴るそのラップスタイルは、90年代のZEEBRAなんかが散々その才能を持って遊び尽くした領域である。Kazmaniacはやや速めのフロウでリリックを紡いでいくが、あまりにも時代錯誤なオレイズムだけが全面に出ており、パンパンに言葉を詰め込まれたどの曲のどの部分を取り出してもたいてい"オレのライムはまるで〜"の類のリリックしかないのでは流石に時代なんて関係なくアウトだろう。少なくともラップにはクルー名の由来であるSkill Plus Creativityなんて微塵も感じられない、というのが実際のところ。
ほとんどの曲にリリックとしての面白みを感じないため、結局それらをすっ飛ばして「イケてるかどうか」なんて漠然とした概念のみで曲の出来を判断するしかない。その場合もやはりラップよりもメインプロデューサーであるDJ Seijiのトラックに重点を置くことになりそうだ。「Rhyme Dictionary」のラフでファンクな作りや、その姿勢を留めたままメロウ路線までシフトして見せた「Sunrises in the North」、唯一と言っていいほどKazmaniacのリリックと上手く噛み合った、真っ黒サウンドの「指黒探訪記」あたりは面白かった。
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