2011.04.09 Saturday
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1.BLOCK to BLOCK 2.FIRST CHOICE feat.DELI 3.HOOD STAR 4.BOWSOWSHA feat.FULL CONTACT 5.INTERSECTION (SKIT) 6.STONEHILL feat.SMOKEY GUNZ 7.GET SHOT 8.STAND UP! 9.24 feat.SHOEFLY,KENWHEEL&NICKY-HYPE 10.VOICE MESSAGE (SKIT) 11.MONEY featuring LUNCH TIME SPEAX 12.LUV FLIGHT feat.KASHI DA HANDSOME 13.MIDFINGAZ UP feat.BIG-Z&MIKRIS 14.NEVA TOO LATE feat.SUIKEN 15.DEAR… ★★★★★★★☆☆☆
TEAM 44 BLOXの一員としてDELIなどとも活動を共にするMARS MANIEの1stアルバム。2005年7月20日発売。
全員飛び道具みたいなJBL勢にあって特にキワモノなもっさりフロウを効かせるMARS MANIEのアルバムだけに、最後まで通して聴ける作品になっているか不安だったのだが、予想以上に良かった。客演をほぼ等間隔で配置しアクセントに使った効果もさることながら、プロデューサーとMIX陣の活躍が光る。
本場式のストリート感を追従した事を公言するように、JBLというフッドを代表する事も含めとことんアメリカのアティチュードに従ったこのアルバムだが、そんなMARS MANIEの思いを制作側が良く理解しているためその狙いは中々に成功を収めている。中心となって音を提供したYAKKOに代表される、高音域に重点を置いた壮大なトラック群が並ぶ。今となっては特に、一聴するとデカイだけで見かけ倒しな金メッキサウンドに聴こえる方もいるだろうが、そんな仰々しいサウンドの貧弱な低音域をMARS MANIEの地を這うようなラップが埋めていく。このサウンドとラップの組み合わせが意外なほど相性が良い。またほとんどの曲に関してMIXを手掛けたS.U.I.の果たした役割も大きい。MUROの「20 Street Years」で大抜擢され、以降のMURO作品の質感を様変わりさせた彼の力により、サウンドのハイファイ感がより鮮明になり、音の鳴りが抜群に良く通る。MUROみたいなフィジカル重視の音では彼のMIXはファンク感を後退させてくれるだけだったが、こうしたアメリカンな音ではその貢献度は大きいと感じた。
ただその事は裏返せば音の指向性が全て同レベルに弾き直されているという事でもあり、MARS MANIEの抑揚のないラップもあって一曲ごとの個性はやや乏しい。DELIが歌にラップにと援護した「First Choice」なんかのようにそれぞれの曲を取り出せばそれ相応に曲ごとにも楽しめるが。しかしそれだけに、そんなハイファイな流れをDJ DENKAとILLICIT TSUBOIの爆裂ボトムトラックが打ち壊した「MONEY」のインパクトは大きい。しょーもないHOOKも許せるくらい、音とGOCCIが良い。この曲に続く、後半のベテラン参加の楽曲もこれまで述べてきたことがベテラン勢の力で底上げされていて、悪く言えばMARS MANIEが喰われてるってことなんだけれど、中々楽しめる。特にKASHI参加の「LUV FLIGHT」は完全に彼のステージ。
この本場焼き直し感が滑稽に感じる方はハナから拒否反応を示すだろうが、あのNITROノリで思いっきり楽しめる方なら、MARS MANIEのラップに苦手意識がある方でも意外と楽しめると思う。「きちんと」焼き直せたという点ではGORE-TEXの「Reload」にも近いものがあり、努力賞といったところ。
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