2011.04.09 Saturday
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1.BLACK TAR 2.KUROHIGE feat. ZAKK, BOB, JBM 3.OHSAMA KING REMIX feat. JBM 4.1300 5.ONE 〜Hitotsu〜 6.SEXORSHIT feat. K-BOMB 7.COME OVER 8.MANAITA SEX 9.BLACK TAR (Inst) 10.ONE 〜Hitotsu〜(Inst) ★★★★★★★☆☆☆
KILLA TURNER(B.D.)とROBERTA CRACK(NIPPS)、GRADIS NICE(K-MOON X from.Coe-La-Canth(!))によるグループ・the sexorcist主導によるアルバム。2009年12月9日発売。なお初回盤にはDJ HELLEN KELLERによる、ジャズを中心とした30分ノンストップのMIX CDが付いており、これが驚くほど良かったりする。
大阪も東京も関係なく気の合った奴らが集まり、B.D.のソロほど肩肘張らず、TETRAD THE GANG OF FOURほどHIPHOPグループとして意志を共有せず、-意志を共有せずに行動するという意思が共有されているとも言えるが-ともかくthe sexorcistの3人はグループとしてよりもユルい気の合う仲間の集まりとして活動を開始した。本作も"遊びで録った曲が貯まってきたから曲数増やしてアルバムにした"という経緯を経て完成した作品だからこそ、そこに何の制限も存在せず、いつも以上にいつも通りの3人のノリが別に緊張感もなく展開される。その結果彼らはとにかく煤っぽく汚れたくなったらしく、好き勝手に真黒な埃を撒き散らしては帰っていく。
ユルさがただ退屈なだけにしかなっていない「BLACK TAR」のような力抜き過ぎやろお前らみたいな曲もあれば、同じユルさでもわけのわからん黒さが生まれて変態への道案内をしてくれる「KUROHGE」もあったりと、完全に偶然と確率にその出来栄えを賭けた作品。各々が好きな事を好き勝手にやって、あとはボーっと曲の完成をハナクソほじりながら待ってる絵面が浮かぶような雰囲気が漂う。表面だけなぞればMUROの諸作品と同じような音世界が開けているのに、これだけ黒さをまといながらもダラけた感じを出せるのはある意味凄い。羨ましくはない。
そのMUROがさすがわかってる極太ボトムを以って届けてくれた「OHSAMA KING REMIX」と、NIPPSの"天まで飛ばそう オレのチ○ポコ"を聴くためにある「Sexorcist」は奇跡的な化学反応率を感覚だけで達成した貫録の出来栄えだ。何があったのか唯一"ちゃんと"意志共有して制作された「ONE」も、文脈とは離れるが聴き応えはある。
残念なのはやはりコストパフォーマンスか。いくつかの曲の出来は黒光りしまくりな佳作といった趣で十分満足出来るのだが、全体として見るとインストが計3曲で、更に45秒のラップ曲「1300」もあり合計4曲でまともにラップが聴けない。4分以内に終わるラップ曲も3曲あり、全体の演奏時間は30分代だ。これで2205円ではさすがに二の足を踏むリスナーが多く出ても不思議ではない。テキトーな自然体で作ったが故にいくつかの曲ではビッグバンスレスレの反応式も見出せたが、自然体だからこそアルバム全体としてはいささか締まりが悪く、流石に商売としてどうなんだという思いが無いわけではない。しかし元々NIPPS関係のアルバムなんて総じて彼が一人でラップでビュビュッと出した後の白い液体をクンカクンカして楽しむのが正しい聴き方なんだし、そう思えばこの奔放さによる振り回されっぷりも彼のソレに付き合うという意味では御褒美なのかもしれない。
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