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1.First Song
2.Dream
3.スープパスタ feat.KREVA
4.F.R.E.E.D.O.M
5.We Gamblin’ feat.CHIEF ROKKA
6.Sha-Na Means…
7.ロマンティック is Dead
8.ロマンより愛をこめて feat.コヤマシュウ
9.Next Movement
10.Bush Running
11.エレベーターアクション feat.THE FLEX UNITE
12.Love Comes & Goes
13.虹の交差点
★★★★★★☆☆☆☆
ロマンクルーのメジャー2ndアルバム。2008年6月11日発売。
個人的に大のお気に入りだった前作「THE BEGINNING」に比べると、本作はあからさまなブラックミュージックの本流からは離れ、「黒さ」という意味では大きく減退。現代人的な、結論を回避するリリックのナイーヴさを補強するかのように音が感情的になり、結果高音の鳴りが主張し過ぎな気もする。それぞれの音の棲み分けが上手く出来ていて、それなりの環境で聴けば凄くサウンドが立体的に聴こえてくるのは前作と変わらないが、高音だけシャンシャンと鳴って耳が痛いんですよね。出鼻の「First Song」は特に疲れる。
中盤の落ち着き方に音の面では救われるが、静まった音に代わって、今度は浮き出てきたリリックが相変わらず「愛」を取り囲むテーマをいつもの調子で、曖昧模糊に語るばかりで、正直「またそれか」の感が強くなる。
オシャレで甘っちょろい部分を音の部分でも、言葉の部分でも取り払ってみて、それでもやっぱり核の部分に自らの環境への愛が残った「Love Comes & Goes」の和気あいあいとした雰囲気は大好きだ。要所要所に入る多幸感溢れる柔らかなオルガンが良い。本作の「Sir Dick」にあたる「Bush Running」の渋いベースとエロい絡みも、やはり他の曲とは違う薄暗い光り方をしていて魅力的だ。でも、やっぱり全体としては多くの曲で変えなくて良い音が変わり、新たな側面を見せて欲しい言葉が変わらず、何ともスッキリしない印象というのが本音ではある。やってることのレベルは文句なく高いのに、掛け違い感が強くてモヤモヤするなぁ。
1.Introman
2.Feel Good
3.Atakamo
4.Fakin' Funk
5.Approach an untouchable
6.Monster Jam
7.Ladidadi
8.High Quality
9.Jus Chillin'
10.How Dope We Are
11.Made in SP
12.RoMansion
13.RJQ and Guest Beartz
14.Get Ready
15.歌うたいのバラッド
★★★★★★☆☆☆☆
将絢(MC)、ALI-KICK(MC兼トラックメイカー)、エムラスタ(MC)、村上水軍(MC。後に脱退、ソロ作も発表)、DJ TOKNOW(DJ)から成るRomancrewが2004年7月に発表したEP「FLY HIGH」に先駆けて発表していたテープをCD音源として発売した作品。2004年12月25日発売。
元がテープ発売であるためか、Romancrewの面々が肩の力を抜いてゆる〜く録った印象が残る。「Ladidadi」や「Fakin'Funk」なんかでの軽い遊び心が先行し、3分超えの楽曲は5曲のみ。まともにRomancrewのラップが聴ける曲はそれに「Atakamo」を加えた6曲ほどだ。しかしそれゆえにオイシイ「ウケる」サウンドを選び取った今の彼らとはまた違う、よりブラックミュージックの源流に根差した彼らのルーツを確認出来るアルバムでもある。そうして聴けば「Ladidadi」や「Introman」を始めとするラップ、サウンドにある種の毛並みの良さを実感して、改めて現在の彼らにも向き合いやすくさせてくれる履歴書的な役割を果たす作品かもしれない。
それでもラップを楽しむ作品としてはいささか肩透かしを食らう事も事実で、アルバムの半分にも満たないラップ入りの楽曲を貪り聴く事になる。大体にしてサウンド面でのブラッケンな部分を主張したいがために作られたようなアルバムなので、彼らのラップが良く映えているとは言い難い。ただドープってるベースが下地を作った「How Dope We Are」の本作随一の黒さは中々渋味があって良いし、朗らかにエムラスタ主導で締める「歌うたいのバラッド」の言葉の力も中々だ。いくら音楽的な遊び心に溢れた作品とは言え、HIPHOPグループとしてのRomancrewを聴くためにこの作品を買い求めたリスナーにとっては、この2曲があるとないとでは満足度は雲泥の差だったろう。