2011.04.09 Saturday
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1.Intro 2.Break Through(Remix) 3.Break Through 4.着火 5.熱帯夜 ★★★★★★☆☆☆☆
90年代に活躍したグループ、Naked Artzからラッパー・K-ONのソロデビューとなる1stシングル。1998年12月25日発売。
Naked Artzのもう一人のラッパー・MILIがNaked Artzの名作「浸透〜Penetration〜」でテンポの良い速射フロウを完成させていたのに比べると、K-ONはそこまでラップに個性があるわけでもない。安定感のある仕事を随所で見せるも声も韻も「そこそこ」で、グループの中でその堅実な援護射撃が映えるサポート役だと思っていた。
このシングルでもYAMAYAのロックに振れた音が激しく展開を変える「Break Through(Remix)」はソロとしてのキャラ立ちを目指して示した新機軸なのだろうが、人の良いラップが完全に音に飲み込まれてしまっている。共闘のはずが肉体派なトラックに粉砕されまくり。
逆に原曲「Break Through」はDJ KIYOのムーディな音がK-ONのラップと堅実にタッグを組んでいて、アーバンな魅力溢れる上品なパーティソングだ。下手に冒険してしまったRemixよりずっと良い。あとなぜかこの曲だけエンジニアがアパッチ田中で、どおりでドラムの鳴りが他より綺麗に出ているわけだ。また、「着火」を挿んでラストにお目見えする「熱帯夜」は90年代好きなら避けて通れない隠れクラシック。当時から成長が加速度的過ぎて今ではどちらも日本のHIPHOPを飛び出してしまっている、LIBROとDJ TONKというハイセンスな二人が共同でトラックプロデュース。非現実的な浮遊感を漂わせながらもベースとキーボード(?)のループが正当なHIPHOPビーツを演出していて、素晴らしい完成度。K-ONのダメダメなリリックも気軽に聴けて良い。内容はクラブソングだが家でまったり聴くのにうってつけ。
実は「Intro」の入り方から「熱帯夜」まで、一貫してクラブでの風景を時系列順に並べたシングルであるが、イベント的に一番の盛り上げ所である「Intro」と「Break Through(Remix)」で外して、その後のクールダウンした展開の方で光っているあたり、やっぱり前に前に出るよりは玄人好みの燻し銀なMCだと思った。 ちなみに僕は、この後4年の歳月ののちようやくリリースされた2ndシングル「K-ON'S HOUSE」はまだ手に入れてません。ジャケットを見るになんか外してそうな雰囲気漂ってますが…。
あと三浦大知のシングル「No Limit feat.宇多丸」のRemixでラップしてるK-ONはこのK-ONと同一人物なんだろうか??avexに問い合わせたけど、三浦大知が自身の繋がりで呼んだ人間だから会社側はわからんと言われました。 (追記:本人のマイスペース等を見るにやはりこのK-ONと同一人物だったようです。調べて情報を提供してくださったMusic is mysticの管理人でいらっしゃるcorp0さんに感謝致します。)
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