1.INTRO
2.THEEE OPENING JAAAM!!!
3.Drivin’High
4.今夜も誰かがROCKしてる
5.TARO SOUL
6.チェケラッチョ
7.Skit-1
8.ON THE RUN
9.FEEL ALRIGHT!
10.1MCの唄
11.LIFE’S A BITCH
12.ロイヤルストレートフラッシュ!
13.Skit-2
14.B-BOY STANCE
15.back in the day ウェアカミンフロム
16.Little Ghetto Boy
17.RAPPER’S DELIGHT
18.エレメン学派pt.2feat.カリオストロ
★★★★★★☆☆☆☆
シーンに旋風を巻き起こしているダメレコ勢から僕の一押しの二人、太郎とKEN THE 390が太郎&KEN THE 390としてアルバムをリリース。ダメレコの中でも相当にスキルの高い二人のタッグでの作品という事で非常に期待したのだが、結果的にはいまいち期待外れといった感じ。僕個人としてはこの二人にもっと激しいHIPHOPをして欲しかったのだが、蓋を開けてみるとキャッチーでポップな作り。もちろんポップなのが悪いというわけではないが、どうにも「中途半端にポップ」な印象を受ける。つまり結果的にどっちつかずで面白みを感じない。この気楽なパーティー系のノリがいい方もいるのかもしれないが、僕としてはできればポップなものは望んでいなかった上にこういう微妙な作りこみとなっていれば多少厳しい評価にならざるを得ない。
しかしそんなキャッチーな雰囲気が良い方向に働いている曲もいくつかあるのも事実ではある。「Drivin’High」は西系のサウンドとはまた一風変わった夏の海を感じさせるナンバーで非常に聴きやすい。「ロイヤルストレートフラッシュ!」は落ち着いたトラックの中で二人の実力の高さが垣間見れる。特に太郎の歌寄りのラップは巧い。また「今夜も誰かがROCKしてる」は聴いていて楽しいフロアチューン。彼らの現場の明るい雰囲気が感じられる。もともと自力はダメレコの中でも抜きん出ている二人なのでラップ自体はやっぱり巧いし、カッコ良いと感じさせてくれる部分も多い。
と、気に入る曲もあるにはあるのだが全体として見た場合やはりこの作品全体に漂う力の抜けた気楽感がどうにも受け付けない。とことんポップな作品にするつもりなのならそれはそれで割り切った作りにして欲しかった。このどっち付かずな雰囲気は好きな人はハマるのかもしれないが僕個人としては完全に「NO」である。ポップ路線にしろハードコア路線にしろ、この二人ならそれこそ僕にこんな愚痴めいた批判も一切言わせず黙らせるくらいの素晴らしい作品を作れるはず。とりあえずは2006年3月のKEN THE 390のアルバムに期待。